2025.03.21
求人広告
その求人は転職希望者が知りたい情報が載っている?応募が集まる求人広告に仕立てる改善ポイントを解説
「転職求人倍率」が高い水準で推移し、転職希望者の採用活動は厳しい状況が続いています。欠員補充や増員のために転職希望者を募っても、応募者が集まらないケースが想定されます。
しかし「求人メディア(広告)」を活用した場合、期待したような効果を得られなくても、情報の「伝え方」を変えることで応募者数が顕著に増加するケースがあります。
転職市場が活況な現在、転職希望者はさまざまな求人情報に触れ、比較検討しています。今回は、求人メディア(広告)で応募数を増加させるために改善すべきキャッチコピーや仕事内容、項目ごとの情報の見せ方・伝え方など、改善ポイントをお伝えします。(※doda調べ)
登録者数は業界最大級。「doda」の求人広告掲載サービスです。dodaでは、求人情報サービス・人材紹介サービスを同ブランドで提供しているため、幅広い業種・職種の転職希望者にアプローチすることが可能です。サービス詳細については以下からお気軽にお問合せください。
転職希望者の人物像を整理
求人メディアのメリットは、転職希望者に幅広く求人を告知することができるという点です。
企業が求人メディアの情報をブラッシュアップする際には、「この情報をどんな人に届けたいか、求める人材はどういう人か」という点をイメージしておくことが大前提です。
転職希望者たちがどのような条件で情報を絞り込み、何を決め手に応募しているのかを想定したうえで、必要な情報を提供することが求められます。
求める人物像を整理する
求人広告準備に着手する前に、自社が求める人物像やそのポジションにふさわしい人物像を整理しておきましょう。
人物像を明確にすることで、選考通過・採用決定時の判断軸となり、ミスマッチを防ぐことができます。また、どの求人広告が最適かを検討、判断しやすくなることもメリットです。
転職希望者が知りたいことは何かを想定する
転職希望者が求人票を目にした際に、「このポジションは自分にぴったりだ」と感じてもらえるような工夫が必要です。人物像を明確にしたらその人を想定し、以下のような情報を求人票に記載していきます。
・必須条件(転職希望者に求める譲れない条件)
・歓迎条件(必須ではないが、あれば転職希望者が選考で優遇されやすい条件)
・必須条件と歓迎条件にはない、求める人物像(経験・スキル以外のポテンシャルや志向性など)
・転職希望者にとって、わかりやすくイメージしやすい自社の魅力
記載する情報は正確であること、そしてリアルであることが大切です。リアルな情報を記載するためには、現場にヒアリングをするとよいでしょう。
「キャッチコピー」が求人情報の読了率を左右する
キャッチコピーは求人内容のコンセプトをわかりやすくまとめた「見出し」のようなもので、求人情報に興味を抱いてもらうための大きな役割を果たしています。
キャッチコピーをブラッシュアップするだけで、情報にしっかりと目を通してもらうことができ、結果的に応募数の増加につながります。
仕事内容や働くメリットを伝えるために、以下のような点をチェックしてみましょう。
・求める人物像が明確になっているか
・自社にマッチする人材が求めている情報を含んでいるか
・端的で伝わりやすい言葉を使っているか
・求人メディアで頻出する用語の組み合わせになっていないか
・奇をてらった「言葉遊び」になっていないか
次に代表的な職種の中で「製造業のエンジニア職」と「エンジニア(IT・通信)職」の2事例をピックアップし、具体的なノウハウを紹介します。
「製造業のエンジニア職」のキャッチコピー
製造業では転職希望者の置かれている立場や志望動機を想定して、その人たちが「自分ごと」と捉えられるようなキャッチコピーが求められています。
自社商品のアピールを兼ねて「世界と戦う」「未来を切り開く」のような、スケールの大きいキーワードが使われているケースも見受けられますが、求める人物像とはマッチしない可能性があります。
応募者が求める「応募の決め手」を洗い出し、キャッチコピーとして表現できるといいでしょう。
「エンジニア(IT・通信)職」のキャッチコピー
転職求人倍率の高いIT業界のエンジニア職では、企業が求めるスキルのレベルや、転職後のキャリアがイメージできるようなキャッチコピーに変えたことで、応募数が顕著に増えたケースがあります。
<ブラッシュアップ前>
・ITの難しい知識や経験は一切不問!未経験から頼られるエンジニアとして活躍しませんか?
<ブラッシュアップ後>
・「おうちのPC博士」から評判のエンジニアに大変身!伸び盛りのIT業界でレベルアップを実現しませんか?
<ポイント>
求人広告で頻出する用語の組み合わせでは他社との差別化が難しいため、ニュアンスを変えたことで応募総数が増加。仕事内容や求められるレベルをイメージしやすいキャッチコピーが功を奏しました。
職場や職務について紹介する部分では、キャッチコピーに対する「ボディコピー」を添え、職場で働くことのメリットをイメージできるように工夫してみましょう。
「職種名」は端的に表記
職種は「〇〇の法人営業」「△△の製造」というように、端的に表記します。
一見して職務内容が伝わらないような横文字の職種名を付けたり、奇をてらった修飾語をつけたりしている場合などは、よりシンプルに改善してみてください。
「職務内容」の紹介は過不足なく、的確に
事実に基づいた情報を伝える
例えば「システムエンジニアの募集」と記載しているのに、実際には保守や運用の仕事を任せるといった事例も散見されます。この時点で事実誤認があると、転職希望者を失望させ、採用後の定着率が下がる原因になります。また、職種に必要な要件があれば、具体的に記載してください。
システムエンジニアの例
・アプリ
■大規模●●系システムの開発(アプリ開発)
∟WindowsServer2012、Java、Apache Struts、OracleDB
・インフラ
■大手●●のサーバ構築、サーバ運用(インフラ)
∟WindowsServer、Linux、VMWare、Hyper-V
仕事内容を具体的にイメージできる情報を記載する
仕事の内容のみならず、以下のような点などをできるだけ詳しく記載し、転職希望者が日々の仕事をイメージできるようにしてください。
・業界について
・取り扱いサービスのジャンルや特徴について
・働き方について(1日の流れやテレワークの有無、平均残業時間など)
・配属部署について(平均年齢や男女比割合、役割など)
実際に現場や配属予定先にいるメンバーにヒアリングするなどして、よりリアルな情報を発信できるとよいでしょう。
情報の引き算も大事
転職希望者が求める情報をなるべく多く記載することは重要ですが、応募者はたくさんの求人情報を斜め読みしています。
情報量が多すぎると読了してもらえない可能性が高まりますから、「転職希望者にとって必要な情報は何か」を考慮し、掲載する情報を厳選したり、斜め読みをしても会社・仕事の魅力が理解できるようにキャッチコピーを工夫したりするとよいでしょう。
「組織文化(企業風土、活躍している人材)」で避けたい表現
企業や組織文化を紹介する欄がある場合は、一方的なアピールにならないように意識しましょう。
<応募者が敬遠する可能性のある表現の事例>
・特定の趣味、嗜好(しこう)を推奨
・社内のイベント(旅行や運動会など)をアピール
・「家族のような」「アットホーム」などの情緒的な文言
・自社の歴史や功績のアピールに文字数を割く
応募を出しても集まらないときには、転職希望者にとってノイズとなる情報が含まれていないかという視点で見直してみてください。
一方で、各省庁や民間企業が発行する認証(例:「くるみんマーク」「えるぼし認定」「健康経営優良法人」など)などがあれば、社内風土のアピールポイントとして明記することをお勧めします。
「勤務地」「給与・待遇」はわかりやすく記載する
勤務予定地で候補を絞っている転職希望者のために、目につきやすい場所に勤務地を表記することで、応募者への訴求力が高まる可能性があります。「都道府県名+駅名」「都道府県名+市町村名」などを表記してみてください。
また「転勤なし」「Uターン歓迎」「勤務地選べます」「駅直結」などのひと言を添えておくと、対象の転職希望者の目に触れやすくなります。給与・待遇について、給与の他に支給する手当があればもれなく追記しておきましょう。
転勤の可能性がある場合の表現方法
「将来的に転勤の可能性あり」と書くよりも、「入社後3年間は転勤の可能性が限りなく低い」や「希望勤務地をできるだけ考慮する」などのように、実態に即したうえで、不安を与えないような表現方法を工夫してみてください。
給与・待遇面で差別化ができない場合は特色や魅力を打ち出す
給与・待遇面でアピールができない場合は、風通しのよさや研修・教育制度の充実度合い、育休取得率や年間休日数などの「メリット」を打ち出しましょう。
この時、数値的なメリットを記載するだけでなく、転職希望者個人が求める状態、すなわち「ベネフィット」に昇華させると効果的です。
<ベネフィットの昇華例>
【メリット】年間休日125日
【ベネフィット】有休を使って趣味の釣りを楽しめる
ベネフィットを発信する方法はいろいろとありますが、数字だけではわからないリアルな情報は、転職希望者の熱意を左右します。
「休日休暇欄」には産育休の取得実績を表記
近年、「休日休暇欄」に産休・育休の取得率を表記する企業が増加しています。昨今では男性の育休取得率が高まっていますので、取得実績がある場合には休日休暇欄に含めることで、アピールにつながります。
「採用までの流れ」は就業中の人を想定した情報を記す
仕事を続けながら転職活動をしている応募者の中には、以下の情報を必要としている人がいます。
・選考に要する期間
・オンライン面接の可否
・終業時間後の面接の可否
「応募から採用まで最短○週間以内を予定」「オンライン面談可」「就業中の方は面接時間をご相談ください」など、応募者にとって選考を進めやすい情報を加えることで、就業中の転職希望者への訴求力が高まります。
また、以下のように細かい情報を記載することで、転職希望者の疑問を解消し、応募へのハードルを下げることにつながります。
・交通費支給の有無
・合否連絡の手段
企業からのDM送付で心がけること
会社からのDM(ダイレクトメッセージ)を送る際には、仰々しい表現よりもシンプルで率直なメッセージのほうが好まれます。
企業名で送信するよりも、送信者の肩書と署名を含めたメッセージのほうが、返信率が高くなる傾向が見られます。
「写真」で自社の雰囲気を伝える
求人情報の視覚情報を充実させるための画像は、応募者の第一印象を大きく左右する重要な要素です。効果的な画像の差し替えを行うことで、応募者の関心を引き付け、応募数の向上が期待できます。商用の素材サイトの写真よりも、自社らしさが伝わる画像を選びましょう。
ただし、あくまでも自社の採用のコアターゲット層に刺さる写真であることは絶対です。以下に、具体的な改善手法をお伝えします。
職場環境がわかる写真を充実させる
応募者は職場の雰囲気を知りたがります。オフィスや工場、休憩スペースなど、実際の職場環境を写した写真を掲載することで、働くイメージを具体的に持ってもらうことができます。
社員の笑顔を撮影する
社員が笑顔で仕事をしている写真は、職場の良好な人間関係や働きやすさを伝えることができます。チームでの打ち合わせや、作業中の様子など、リアルな働く姿を見せることが重要です。
企業イベントや活動の写真を取り入れる
社内イベントや研修、ボランティア活動など、会社のカルチャーや取り組みを示す写真を掲載することで、企業の魅力をアピールできます。これにより、応募者は企業の一員としての未来を想像しやすくなります。
高画質で鮮明な写真を使用する
画像の品質にも注意が必要です。高画質で鮮明な写真を使用することで、プロフェッショナルな印象を与えることができます。暗くて不鮮明な写真は避け、明るく清潔感のある画像を心掛けましょう。
多様な写真を用意する
応募者の関心を引くために、ポジションごとに異なる写真を用意することも有効です。例えば、エンジニア募集には技術的な作業風景、営業職募集にはお客さまとの打ち合わせ風景など、職種に応じた写真を使用することで、より具体的なイメージを提供できます。
<応募が増加した過去事例>
社員の写真にひと言キャッチコピーを表記。ボディコピーで写真のストーリーを補完することで訴求力が強まり、応募数が増加した。
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