金融マーケットレポート(2021年10月発行)

2021年10月発行
業界別マーケットレポート

金融業界

金融業界中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
※該当業種:銀行、証券、保険、運用アセットマネジメント、クレジット/カード/信販、リース、監査法人・税理士法人・会計事務所・その他アドバイザリー

7月より登録者数は全体で増加傾向へ
2021年度採用の再開を機に、IT人材を中心に採用激化
早期の転職者アプローチ、採用チャネルの増加などが決め手に

人材紹介サービス求人件数

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

登録者数

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

銀行

ここがポイント
  • 8月9月は高い水準で登録者が増加。異業界を検討する若手に加え、専門性を重視するシニア層も多い
  • 求人数はやや増加傾向。下期採用計画を打ち出す企業も増え、オンライン面接/Webでの求人公開がスタンダードに

銀行の登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

引き続きコロナ禍であってもWeb面接を活用しながら転職活動を行うなど、転職意欲の高い方は依然として多い。登録者の大半は若年層が占める状態が続いており、職種では「営業職」「事務職」が多く、次いで「金融系専門職」や「企画・管理職」が多い。シニア層(50代以上)の登録割合も増えているため、今後、経験豊富な銀行員がセカンドキャリア、サードキャリアを求めて転職市場に出てくる可能性がある。
20代の転職希望者は異業界への志向性が強い傾向にあり、同業界も選択肢の一つとして考えるものの、志望度は低いことが多い。企業側はこれまでの経験を活かしたキャリアだけではなく、自社の社風など、ほかの金融機関と比べた際の魅力点を訴求していく必要がある。
30代以降は、引き続き自分のスキルを活かして同業界を志す傾向が強い。信金、信組、地銀出身者は、事業会社の財務ポジションを志すケースが多いが、同様に同業界でのステップアップを探す傾向もある。現職よりも年収アップを見込めるケースが多いため、登録から応募までつながりやすい。
専門性の高い求人であればあるほど、各社の採用ターゲットが重なっているため、いかに自社の魅力を伝えるか、どのような組織でどのようなミッションを持つのかなどの働くイメージを訴求し、面接での動機付けをしっかりできるかが重要となる。また、年収条件が入社意思決定の一要因になるケースも微増。景気不安などによる影響だと考えられる。
対象となるスキルを持った転職希望者の「転職活動の動き方」や「志向性」などを意識し、求人募集時には自社の魅力の打ち出し方や採用手法を改めて検討することも重要である。
また、転職活動に関する知識やノウハウを持ち、転職エージェントを介さずに転職活動をスタートする方も増えているため、採用を考える企業としては多様なチャネルを活用してターゲットと接点を持つ必要性が出てくるだろう。

銀行の求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

2021年度下期も専門性の高い求人割合が高い。データ活用、システム系などをはじめとするデジタル系人材に加え、管理部門や企画部門の求人、金融専門職の採用も引き続き行っている。一方、ポテンシャル人材の採用に注力するなど、銀行によって採用方針に違いも見られる。
また、Web面接の導入が進み、スタンダードな選考スタイルとなっている。大手の中には、一次面接から最終面接・オファー面談までオンラインで実施する銀行もあり、現場部門では対面面接を実施する一方、人事面接では極力Web面接を実施するケースが増えてきた。
各社の具体的な採用ターゲットは母集団が少ないため、自社の魅力を転職希望者にいかに訴求するかが重要なポイントとなる。人材紹介会社の担当者と現場部門の接点を持たせることで、より詳細な情報を転職希望者に伝える企業は多い。現場部門の採用に対する協力度を高めるために、エージェントを含めた打ち合わせを実施する企業もあり、人事のみならず、現場を巻き込んだ「全社」を挙げての採用をしていくために、社内にもメッセージを発信している銀行も増えてきている。
最近では、Web上のみで求人公開して母集団形成を進める銀行も増加。実際に専門職種での決定(入社)実績があり、手応えを感じる企業も多い。
専門職ポジションについては、経験年数に一定の採用基準を設ける企業がある一方、条件を絞らずに幅広く面接をしている銀行も増えつつある。また、年収や条件面を重視する転職希望者もやや増えてきた中で、将来的な年収レンジを含め、意向醸成しているケースも。転職顕在層に経験者が少ないことから、少数の転職希望者を各行が採り合う様相を呈している。

証券

ここがポイント
  • 全体的に求職者の動きはやや鈍化か
  • 2020年同時期対比約150%で増加。システム部門や本部部門でのスペシャリスト人材を求める傾向は依然変わらず

証券の登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

全体的に登録者数は昨年と比較しても横ばいとなっている。新型コロナウイルス感染拡大も落ち着き始め、転職活動を行う求職者も増えたかのように思えるが、証券業界においては全体的に減少方向にある。今のご時世を考えると転職活動を行うよりは、現職に留まり様子を見る求職者も多くなっているように感じる。
ただ一方で若手層はノルマへのプレッシャーや証券業界の展望を考えた際のキャリア形成に不安を感じているため、異業界への転職を目指して活動する求職者も見られる。
特に「フロント経験×優秀層」はコンサルティングファームなどへの転職を希望するケースが見られ、ミドルバックオフィス経験者は金融業界も含めた事務系の求人へ応募するケースが多い。
異業界へ転職する際の職種としては、法人営業、コンサルタントを志望することが多い。営業から事務職へのキャリアチェンジを図るケースもあるが、残業時間などのワークライフバランスも気にする傾向にある。
30代以上になると、これまでの経験を活かした職域での転職を検討するケースが多く、働き方を変えつつキャリアの広がりも転職活動の軸として持つ方が多い。
シニア層の登録割合も直近3年で緩やかに増加しており、特に40代以降は転職意欲も高まっている。社内でのキャリアパスや在籍企業の展望を見据えた際に転職を決意する傾向が見られる。

証券の求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

新型コロナウイルス感染拡大の影響が落ち着いてきたことで、対面面接の一部再開はあるものの、Web面接を通じて採用活動を継続する企業も多い。
即戦力性の高いシステム部門や投資銀行部門、監査といった専門性の高い部署での採用が活発化。専門性が高いことから、採用条件を満たす転職希望者も少なく、各社複数の人材紹介会社を利用して採用活動をしているものの、母集団が限定的なため苦戦している状況。
求職者の動きも証券業界ではやや減少傾向であることから、より苦戦が強いられている。専門性の高いポジションについては売手市場が続き、競合企業とのバッティングから選考調整が難航するケースが多く見られるため、引き続き選考期間の短縮や求人の魅力化、現場担当者による応募者へのフォローが採用成功のカギとなる。
特に選考スピードを重視して選考フローを短縮したり、求人で「企業の将来性」といったキーワードを前面に打ち出すなど、強化策はさまざまにありそうだ。

保険

ここがポイント
  • 季節ごとの増減はあるものの、引き続き登録者は増加傾向
  • 年明けから求人数は増加傾向。純増が続いており、求人倍率が上がり続けている

保険の登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

今年に入って登録者数は昨年比で大きく増加しており、特に8、9月はその上振れが顕著である。多くの企業の賞与支給タイミングである6、7月は一度登録者数が落ち着いているが、8月と9月に再度増加している。これは賞与をもらい新しい組織での業務にも慣れてきて、改めて転職を検討し始めた層が増えたからと想定される。現在はワクチンの普及も目途がついてきたことから、今回の増加に関しては新型コロナ感染拡大以前のような流れに戻ってきていると伺われる。
リモートワークが広く普及したことに伴い、企業側のWeb面接も主流となったことから、新型コロナウイルス感染拡大前よりも「登録者にとって転職活動が行いやすい環境が整備」されているので、登録者数の伸びは今後も想定される。
登録者の属性として、年齢層は20代の若手が約半数である一方、40代以上も4分の1程度を占めている点が特徴的である。
職種別では、営業職が65%と、例年よりは若干ではあるが登録が増えており、事務アシスタントは18%と2職種で全体の8割強を占めている。一方、企画・管理職を含めた金融専門職種(アクチュアリー・経営企画・営業企画など)および社内SE職の登録者の割合が低く、引き続き専門職の採用は苦戦が強いられる見込みである。

保険の求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

求人数に関しては年明け以降増加し続けており、9月の実績についてはここ1年間でもっとも多い求人数となっている。
求人の詳細に関して、採用数の多い営業職は多くの企業で採用数もほぼ例年並みにまで戻しており、ミドルバック系の職種も採用を復活させている企業も多い。これまでは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、未経験者採用は落ち着いていたが、今期は未経験者採用も増え、採用要件が新型コロナウイルス感染拡大以前と近しい水準になってきたことが特徴である。
当初は「Web面接導入」を早期に実現した企業が新型コロナウイルス感染拡大の渦中でも採用数を担保できた模様であったが、現時点ではほとんどの企業でWeb面接が導入されていることから、選考フローによる優位性は難しくなり、従来通りの求人の魅力訴求や適切な要件定義、条件の見直しなどが改めて必要となってきている。
一方、社内SE(アプリ・インフラ)やシステム企画などのIT職採用については、異業界を含む競合との採用争いがリモート環境の拡充でより熾烈(しれつ)を極めている。さらに、金融専門職についても採用熱度は高いものが多いが、採用ターゲットが市場に少ないこともあり、採用が長期化している求人が目立っている。
より厳しい採用マーケットの中で、採用要件の見直し・採用要件の緩和・未経験者採用への切り替えに伴う教育体制の強化など、さらなる戦略・計画の変更を余儀なくされるだろう。

運用アセットマネジメント

ここがポイント
  • 登録者数は2021年4~6月対比78%と大幅減少。活動意欲は高まっているものの腰は重い傾向
  • 求人数は2021年4~6月対比113%と増加。引き続き即戦力採用のニーズが強い

運用アセットマネジメントの登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

登録者数は前四半期比で78%と減少。特に金融専門職の登録が少なく、新型コロナ感染拡大の影響や異動などがない季節のため、その動きが鈍った可能性がある。
人材サービス会社でキャリアカウンセリングを受ける方も、情報収集やスカウトを受け取るための登録が多い傾向。登録層としては40代以上のシニア層がやや伸びている状態である。
若手層に関しては、キャリアアップを目的とした転職や配置転換をきっかけに転職をする方が多く、シニア層は年収やスキル・キャリアアップを目的とした転職が目立つ。

運用アセットマネジメントの求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

昨年春には大きく落ち込んだ求人数だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で採用を控えていた企業を含め下期に向けての採用が増え、回復傾向に。ポジションで言うと、運用など金融専門職における即戦力人材の引き合いが変わらず強い。
採用背景としては、欠員補充や採用計画の見直しによる増員などが中心だ。採用市場の厳しさから、即戦力採用のポジションに限り、通年で求人を出し続けるような動きも見受けられる。若干ではあるが、昨年に比べると若手ポテンシャル層を対象とした求人も増えている。
前述の通り、必ず転職したいという意欲の登録者ばかりではないため、転職活動を始めさせるための惹きつけは重要だと考えられる。
キャリアカウンセリングは希望せず、自分で求人を探す、あるいはスカウトを待つ傾向も見られるため、企業はスカウトメールや転職サイトへの求人掲載といった採用チャネルの増加も必要である。
一方、転職潜在層からの応募を獲得できれば、併願先はなしで選考が進む可能性もあるため、応募前から1次面接の初期フェーズくらいまでで、どれだけ自社への入社意向を醸成できるかが採用成功のカギとなる。たとえば、応募意思は不問としたカジュアル面談を積極的に行うことで、応募意思を醸成し、選考を進めていくのも一手であろう。

クレジット/カード/信販

ここがポイント
  • 登録者数は2021年4~6月対比96%と微減。変わらず若手の転職希望者が多い状況
  • 求人数は2021年4~6月対比117%と増加。一方で即戦力となる人材ニーズは引き続き高い状況

クレジット/カード/信販の登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

登録者数は7月に減少し、8月、9月から増加傾向となっているが、4月~6月対比で見ると全体を通して減少傾向にある。8月、9月に登録が増加した要因として、特に、営業職に関しては、現職での異動・転勤など辞令への不満が転職想起につながったためと思われ、加盟店開拓など転勤が発生する職域において、転勤頻度を抑えたいという気持ちから転職サービスへ登録するケースが見受けられる。それに伴うキャリアカウンセリング数も増加傾向にある。
一方で、企画や専門職に関しては、情報収集やスカウトを受け取るための登録が多い傾向であり、キャリアカウンセリング数は横ばい状態にある。年齢としては30代半ばまでの若手~中堅層が70%を占め、引き続き若手の転職意欲が旺盛なことが分かる。若手層は、店舗でのカードカウンタースタッフなど、新型コロナウイルスの影響による時短営業といった行動変換を余儀なくされ、リモートワークなどができる環境で働きたいという志向性の変化が見受けられる。

クレジット/カード/信販の求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

6月~9月にかけて求人数は増加傾向にある。これは、市況の回復と共に、採用へ舵を切る企業が増えたためと思われる。
ポジションとしては、企画職をはじめとしたマーケティング職種、SE・エンジニア職種に関する即戦力人材の引き合いが強い状況。市場の厳しさから、即戦力採用のポジションに限り、通年で求人を出し続けるような動きも見受けられる。
また、リモートワークやWeb面接を積極的に導入する企業が増え、会社によっては全選考過程をオンラインで完結するケースも見られるようになった。
コロナ禍において脱現金がトレンドになる中、今後も非接触のクレジットカードの普及や、会員データを用いたマーケティングなどの必要性が高まり、社内SE職やマーケティング職などのIT職種に代表されるような即戦力人材の採り合いは続く見込みだ。選考フローの工夫(カジュアル面談、選考会)、即戦力層へのアプローチ手法(ダイレクト・ソーシング、スカウティング、キャリアアドバイザーを交えた説明会)の活用などを検討して、効果的に転職潜在層へもアプローチする必要があるだろう。今後は、より一層の採用力が試されていく市場にシフトしていく可能性が高いだろう。

リース

ここがポイント
  • 2021年4~6月対比109%で増加、キャリアカウンセリング数も126%増
  • 2021年4~6月対比112%で増加、引き続き過去1年間でもっとも高い水準

リースの登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

リース業界の登録者は、金融業界内でも特に限定的であるため絶対数が小さいが、登録者が増加を続けている傾向も見逃せない。ここ1年では最多を更新し、キャリアカウンセリング数についても新型コロナ感染拡大前と同水準程度に回復した。
年齢層としては、他業界比で若手層の登録が少ないが、この4半期でさらに若手層の割合が少なくなっている。同カテゴリーの若手層は、総じて他業界へのキャリアチェンジを希望する傾向が強いのも特徴である。

リースの求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

全体を通しては厳選採用の傾向がある一方、未経験での営業職採用も活発に行われているのが特徴。また、引き続き「DX」をキーワードとした採用活動や、既存のリース事業だけでなく、新規事業の展開を見据えた採用活動が活発化している動きも一部で見られる。
ただし、即戦力採用のトレンドは続いているため、同業界だけでなく異業界も採用競合に含まれることとなる。業界の魅力、自社の魅力、ポジションの魅力などをそれぞれていねいに打ち出していくことが重要である。

監査法人・税理士法人・会計事務所・その他アドバイザリー

ここがポイント
  • 2021年4~6月対比で登録者は96%と微減であるものの、昨対比で140%と増加。キャリアカウンセリング数や採用決定数は減少傾向
  • 2021年4~6月対比求人数は109%で微増。昨対比では130%と増加傾向にある

監査法人・税理士法人・会計事務所・その他アドバイザリーの登録者動向

登録者詳細

対象:2021年7月~9月にdodaにご登録いただいた方。

監査法人・税理士法人出身者は、登録者数において2021年4~6月対比で96%と微減であるものの、昨対比では140%と増加している。
一方で、キャリアカウンセリング数・採用決定数においては、2021年4~6月対比・昨対比の両者で減少している。監査法人・税理士法人出身者は、現職よりも条件の良い環境を選べる立場にあることから、登録後、転職活動を行うまで腰が重く、スロースターターな傾向が顕著になっている。
転職理由としては、働き方改善や、クライアントワークの立場改善が多く、同業他社ではなく事業会社の経理財務・企画などを希望する方が多いのが特徴である。
登録者のうち20代は4割弱と、他業界と比較して少なめ。30代半ば以上の中堅層が一定数登録しており、役職者になる手前で今後のキャリアを再考する登録者が多い。

監査法人・税理士法人・会計事務所・その他アドバイザリーの求人動向

保有求人件数と登録者推移

保有求人件数と登録者数推移:2020年10月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
対象:2020年10月~2021年9月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。

全体の求人数としては、2020年6月に大幅に減少して以降、ほぼ横ばいで推移していたが、2021年以降は増加傾向にある。
採用条件は押し並べてやや緩和傾向にあるが、有資格者以外の採用や異業界からの採用などのポテンシャル採用の可否は企業ごとの差異も大きい。
また、クライアント企業のニーズに合わせ、IT関連人材やESG関連人材など、特定の領域に強みのある人材の採用ニーズが業界全体で高まっており、各社の求める人材がバッティングする傾向がある。
そのため、採用にあたっては、競合他社との違いや自社ならではの強みを分かりやすく転職希望者に訴求していく必要がある。
即戦力となる管理職層や、有資格者の採用は、レッドオーシャンとなっており、応募プロセスの短縮や選考初期段階の動機付け、各応募者、転職希望者ごとにカスタマイズした具体的な魅力訴求など、採用成功のためには各種工夫が必須となっている。
有資格者や経験者をターゲットとする場合、母集団形成段階においては、実際に転職活動を行っている転職顕在層の数が限られているため、転職潜在層も意識し、待遇アップなどを部門レベルで具体的に訴求する必要があるだろう。
採用が急務の場合は、採用背景に基づいて要件を見直し、「実務経験のない有資格者を狙う」、「転職回数や学歴などは可能であれば緩和する」など、適切にターゲットを広げる必要がある。

※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。

過去のレポート

金融マーケットレポート(2021年10月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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