ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 登録者数の増加傾向は落ち着き、直近は横ばいで推移
- 求人数は増加傾向。ポテンシャル採用も増加
- コンサルタントの魅力訴求、選考スピードの改善が採用成功のカギ
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2019年以降増加傾向にあったが、直近半年で横ばいとなっている。
年齢別では30代後半以上が約4割を占めており、ミドル~シニア層の転職への関心度も引き続き高い。
年度末の3月を退職日と想定し、2020年4月入社を目指して情報収集を開始する登録者が増えている。
転職先として、社内SEを希望する傾向は継続している。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
登録者数が横ばいな一方、4月からの新年度を見込み採用意欲を高める企業が増え、求人数が増加。
20代を中心にポテンシャル層の求人が増加している印象。
要件の緩和に伴い、ITコンサルタントでの採用決定数が増加している。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
社内SEや業務系SEなどの他の職種と採用競争が激しい領域のため、コンサルタントの魅力をいかに訴求するかがポイント。
加えて、ポテンシャル層に対して一日選考会の実施など、選考スピードの改善や選考フローの短縮を行う企業も多く、いかにスピード感を持ち内定まで結びつけるかが重要となる。
業務系SE/PG
- 登録者数は9月に減少したが、11月に回復傾向に転じた
- 登録者数と同様に求人数も増加し続ける可能性が高い
- 「何ができるか」だけではなく、「誰と働くのか」をアピールできるかがポイント
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
10月まではやや登録者数が減少傾向にあったが、11月に入ってからは回復傾向に。
今後は賞与支給後や4月入社を目指す転職希望者の増加を背景に、年明けの2月末ぐらいまで増加傾向が続くと予想される。
例年の傾向として1月から3月は転職活動を活発に行う登録者が多いため、採用のタイミングを逃さないことが重要である。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
12月の退職者がひと段落した影響を受け、その補充のための求人が出始めている。
また、今後は3月末までの採用計画充足のために採用活動を加速させる企業が増えると考えられる。
1~3月は例年登録者が増加する時期ではあるが、採用競合も増えることも同時に意識して選考を行う必要がある。
業務系SE/PGの採用成功POINT
「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」ことは引き続き転職希望者の目を引くポイントではあるが、昨今の働き方改革の流れを受け、「働きやすさ」を重視する転職希望者が増えている傾向にあり、「どのような社風なのか」「どのような人と働けるのか」を意思決定ポイントの上位に置いている転職希望者が多くなっている。
そのため、業務内容だけではなく、例えば「自社がいかにエンジニアを大切にする会社なのか」などのアピールポイントを訴求できるかが採用成功のカギになっている。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2019年9月~11月の登録者数は同6月~8月比で94%と減少傾向
- 求人数は引き続き増加傾向。今後も増加する見込み
- 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要となる
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
2019年9月~11月の登録者数は2019年6月~8月比で微減。
しかしながら30歳以下の登録者数は全体の59%と、全体における若年層の登録は増加傾向。
若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
事業会社の新規BtoCサービスやスマホアプリの導入による人員不足による募集が多く見られるほか、BtoB企業がデジタルマーケティング領域に注力し始めたことを背景にIT系コンサルティングファームが積極採用しており、毎月の求人数は増加傾向にある。特にECサイトやネイティブアプリ、ゲーム開発需要は継続して高く、エンジニアが不足している状態。
そのため、各企業も即戦力ではなく育成型の採用(ポテンシャル採用)に注力しており、業務系システム開発経験者を採用する事例も複数見られる。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
Webサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系システム開発経験者や、若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多い。
母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向がみられる。そのため業務スキルだけではなく普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用時の評価のポイントとなっている。
また、面接時に自社サービスの魅力や今後の事業計画などを伝え入社意向の形成を図るなど、選考内容にも柔軟性が必要となる。
サーバエンジニア
- 2019年9月~11月の登録者数は同6月~8月比で93%と微減
- 求人数は増減は多少あるものの全体的には増加傾向
- 書類選考日数の短縮、サーバーエンジニアとして働く魅力訴求が採用成功のカギ
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は9月に減少したものの、10月・11月に回復に転じ、11月の登録数は直近半年で最多。
40代の登録者が増加しており、ミドル~シニア層の転職への関心度の高まりが継続していると見受けられる。
仕事内容・年収・勤務地の改善を目的に転職活動を行う傾向が見られる。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数は9月に若干減少したものの、11月は直近半年で最も求人数が伸長した。
求人の詳細を見ると、運用保守監視などのいわゆる下流工程の案件から上流工程に関われるということをアピールした求人が増加している。
サーバエンジニアの採用成功POINT
ITエンジニアは変わらず人材不足の傾向にあるが、世の中のIT人材のニーズはますます高まる見込み。
引き続き採用計画充足の難易度は高い状況。
差別化が図りづらいサーバーエンジニアではあるが、上述の通り仕事内容・年収・勤務地の条件改善を目的として転職活動を行う方が多いため、採用成功のためには転職希望者の志望度が上がるポイント(上流工程に関われる、求人票で下限年収を提示、配属考慮など)を把握し、サーバーエンジニアとして自社に転職する魅力を訴求する必要がある。
ネットワークエンジニア
- 登録者数は9月にかけて減少傾向だったが10月・11月は持ち直している
- 育成を前提としたポテンシャル採用が活発になりつつある
- 新しい技術や今までと違う採用活動に活路
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
2019年9月~11月の登録者数は、同6月~8月比で94%と微減。
年齢別でみると20代の占める割合はほぼ横ばいだが、30代の登録割合が若干減少。40歳以上は高い水準を維持している。
引き続き中堅層は各社からの引き合いも多く、売り手市場が続いている。
ネットワークエンジニアの場合、運用保守経験者が最も多く、次いで障害対応、設計構築となっており、上流に向かうほど転職希望者も少なくなる。
高レイヤーのセキュリティ技術や、IoTなどのトレンド技術の経験がある登録者はまだ少なく、人手不足感が顕著。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2018年10月以降、求人数は横ばい。
即戦力採用が充足する見込みが持てない企業が増える一方、未経験者や保守監視などの採用も増えており、育成を前提とした求人が目立つようになっている。
また40歳以上の採用に関しても増加傾向にあり、人事制度や慣例を見直して戦力増強を図る企業が増えている。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワーク領域に限らないが、IT人材の不足は今後も続くと考えられており、採用計画が充足する企業のほうが極めて少ない。
そのため、既存の採用要件の幅を広げる形で見直し、中長期的に人材を獲得・育成する方針の企業が増えてきている。
また自動化等の先端技術の導入により、感度の高いエンジニアほど「単なるネットワークの経験を積むだけでは将来的に職をなくしてしまう」という危機感を持っており、先端技術に携わる経験やインフラ領域内での柔軟なキャリアパスを希望するエンジニアも増えている。求人票でクラウド、IoT、セキュリティ、自動化などの最先端技術に“将来的に携われる” “自由度の高いキャリアパスを描ける”ということを打ち出すことで、より良い人材の確保が可能になると考えられる。
データサイエンティスト
- 登録者数は横ばい傾向だが、20代後半の即戦力層の登録が見られるようになってきている
- データサイエンティストの採用はレッドオーシャン
- 必要業務経験を改めて見直し、採用時点で本当に必要なスキルは何かを精査する
データサイエンティストの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
データサイエンティストの登録者数にそれほど大きな変化はないが、20代後半のいわゆる即戦力層の登録が増加してきている。
各社の採用条件が集中しており、登録者から見れば売り手市場で応募先を選べる状態。
データサイエンティストの登録者数は絶対数としてはまだ少ないため、どうアプローチしていくのか戦略を練る必要がある。
データサイエンティストの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数は増加を続けており、転職希望者の増加が追い付いていない状況。
登録者数に大きな増減が見られない一方で、依然として求人数は毎月増加している。
採用競合が増加している状況下で、即戦力層を採用するには厳しい競争を勝ち抜かなければならない。
即戦力採用を優先してレッドオーシャンに飛び込むか、他社が手を出していない層にアプローチするか、採用戦略を改めて検討し、活動を進める必要がある。
データサイエンティストの採用成功POINT
求める必須条件があまりに多かったりレベルが高すぎる場合、仮に応募が来たとしても最終的に他社も含めてオファーが集中し、待遇面での競争を余儀なくされる可能性が高い。
待遇面で他社を上回る提示が可能な場合は問題ないが、もしそうでない場合は自社の状況を改めて確認し、入社時点でそれだけのスキルが必要なのか、入社後に身に着ければ良いスキルは何かを精査し、採用・育成戦略の見直しを行うことが採用成功のポイント。
社内SE
- 登録者数は月の増減はあるものの全体としては横ばい
- 内製化に伴いプログラミング開発ができるエンジニアの採用が目立つ
- ワークライフバランスはもちろん、上流へ挑戦できる環境が整っていることもアピールすることがポイント
社内SEの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
他のITエンジニア職種と比較して、40歳以上のベテランエンジニアの登録者の割合が多い傾向は変わらない。
即戦力層を狙っていくのであれば絶対数の多い30代後半から40代の社内SEをいかに採用するかが重要になってくる。
ポテンシャル採用の検討余地がある場合は、業務系SE/PGから社内SEへのキャリアチェンジを希望している若年層の採用がポイントとなる。
社内SEの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
最近の企業動向として自社内で開発者も持つ企業が増加しており、それに伴いプログラミング開発ができる開発者の募集が目立っている。
中小企業だけではなく大手企業であってもその傾向が強く、開発経験がほとんどないエンジニアにとっては応募先が少なくなっている。
社内SEの採用成功POINT
社内SEを志望する方が「自社勤務できる」「残業時間が減らせる」ということに魅力に感じる傾向は変わらないが、ワークライフバランスだけではなく、社内SEとしてどこまでチャレンジできるのを重視するエンジニアも増えてきている。
応募者を逃さないためには、働く環境面だけではなく、いかに上流工程、特にシステムの企画段階から入り込むことができるのかをアピールできるかが採用成功へのカギになる。
セキュリティエンジニア
- 2019年9月~11月の登録者数は2019年6月~8月比で96%と微減
- セキュリティエンジニア職の求人数はほぼ横ばい
- セキュリティエンジニアの今後のキャリアパスを提示することがカギ
セキュリティエンジニアの登録者動向
対象:2019年9月1日~2019年11月30日にdodaにご登録いただいた方。
他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比較すると絶対数が少ない状況は変わらず、今後も微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な登録者数の増加を期待することは難しい。
年齢別では20代が約5割と構成比では最も多いが、サーバーエンジニア等と同様に30代、40代の登録者が多いことも特徴と言える。
また希望職種はセキュリティエンジニアと社内SEで7割を占めている。
セキュリティエンジニアの求人動向
対象:2019年6月1日~2019年11月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※6月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2019年9月~11月の求人数は、2019年6月~8月比で102%と伸びているものの、全体の求人数自体が他インフラ職種と比べて少ない傾向は変わらず。
セキュリティエンジニアの登録者は依然として少ない中で、セキュリティエンジニアへの需要は高まっているため、インフラ系経験+セキュリティへの意欲といった応募要件の緩和や、就業条件・モデルキャリアパス等の見直しをすることで求人を魅力化する企業が増えている。
セキュリティエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なセキュリティエンジニアは依然として絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。
引き続きセキュリティエンジニアとしての就業を希望する方が多いが、SOC業務、SIRT業務、セキュリティポリシーの作成など経験が多岐に渡る職種であるため、応募者の正しいスキルや希望を理解し、セキュリティエンジニアとしてどのような魅力的なキャリアパスがあるのか提示することが採用成功のカギ。
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ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2019年12月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス