ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 登録者数は増加傾向
- 求人数は増加傾向、ポテンシャル採用も増加
- コンサルタントの魅力訴求、選考スピードの改善が採用成功のカギ
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2019年以降増加傾向。年齢別では30代後半以上が45%を占めており、ミドル~シニア層の転職への関心度も引き続き高い。
賞与支給の12月を退職日と想定し、2020年1月入社を目指して情報収集を開始する登録者が増えている。転職先として、社内SEを希望する傾向は継続している。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
4月から新年度の採用を開始する企業が増加し、9月に入っても継続して採用している企業が多い。20代を中心にポテンシャル層の求人が増加している印象。要件の緩和に伴い、ITコンサルタントでの採用決定数が増加している。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
社内SEや業務系SEなどの他の職種と採用競争が激しい領域のため、コンサルタントの魅力をいかに訴求するかがポイント。
加えて、ポテンシャル層に対して一日選考会の実施など、選考スピードの改善や選考フローの短縮を行う企業も多く、いかにスピード感を持ち内定まで結びつけるかが重要となる。
業務系SE/PG
- 登録者数は順調に伸びており、30歳以下の若手エンジニアが過半数を占める
- 7月・8月に求人が増加しているが、一時的なものである可能性が高い
- 自社の評判・評価(クチコミ)を確認し、カウンタートークを準備することがポイント
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
業務系SE/PGの傾向として上流工程やコンサルタントへのキャリアアップを目指すエンジニアが最も多い。一方で、ワークライフバランスを重視できる環境に身を置きたいと考える方も増加傾向にあるため、働きやすい環境が整備されていることをアピールできるか否かが採用成功のカギになりつつある。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
時期的な影響もあるが、7月・8月の求人数が増加している。転職希望者の動向として10月入社を目指す方が多く、その欠員補充のニーズが一時的に発生していると考えられる。景況感などを見ても、このまま伸びるということは考えられず、落ち着きを取り戻すと予想している。
業務系SE/PGの採用成功POINT
転職希望者の情報入手経路が多様化しており、最近は特にクチコミサイトでの評判・評価が応募や入社の決定打となるケースも少なくない。信憑性の問題はあるが、多くの転職希望者が基本的にはクチコミサイトを見ていると想定して対応することが必要。事前に自社のクチコミを確認し、懸念となりそうな情報へのカウンタートークを準備しておくことが内定辞退を防ぐポイントになっている。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2019年6月~8月の登録者数は2019年3月~5月比で104%と増加傾向
- 求人数は引き続き増加傾向。今後も増加する見込み
- 「志向性」や「のびしろ」に焦点を当てた採用がポイント。面接時の柔軟な対応も必要となる
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年6月~8月の登録者数は2019年3月~5月比で増加傾向。特に30歳以下の登録者数は増加しており、全体の57%を占めている。
若年層においては、経験が多少不足していてもポテンシャルを重視した採用を行う事例も多く見られ、引き合いは非常に強い。
転職希望先として、Webサービスエンジニアや社内SE、ITコンサルタントのポジションを志望するケースが増加している。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
毎月の求人数は増加傾向にあり、募集背景としては事業会社の新規BtoCサービスやスマホアプリの導入による人員不足が多く見られる。特にECサイトやネイティブアプリ、ゲーム開発需要は継続して高く、エンジニアが不足している状態。そのため、各企業も即戦力ではなく育成型の採用(ポテンシャル採用)に注力しており、業務系システム開発経験者を採用する事例も複数見られる。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
Webサービス系のエンジニア採用は「BtoCサービスに携わりたい」という業務系システム開発経験者や、若手未経験者の学習意欲を重視するケースが多い。母集団が少ないこともあり、志向性が一致している転職希望者を採用し、自社で育成する傾向がみられる。そのため業務スキルだけではなく普段からの自己研鑽の姿勢や意欲が採用時の評価のポイントとなっている。また、面接時に自社サービスの魅力や今後の事業計画などを伝え入社意向の形成を図るなど、選考内容にも柔軟性が必要となる。
サーバエンジニア
- 登録者数は7月に大幅減、8月に多少回復したが前四半期比では約97%と微減
- 求人数は7・8月と増加傾向、四半期単位ではほぼ横ばい
- 選考日数の短縮、パーソナライズ化した魅力訴求が採用成功のカギ
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年6月~8月の登録者数は2019年3月~5月対比で97%。7月に減少したが8月に微増し、2019年3月・4月と同等水準に回復しつつある。
40代の登録者数が3pt増加して24%を占め、ミドル~シニア層の転職への関心度の高まりが継続している様子が伺える。
転職先への希望は前四半期とほぼ変わらず、社内SEが多い。決定種別をみても社内SEの転職が増加傾向にある。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
6月に求人数が減少したが、7月・8月と微増を続け、8月の求人数は直近半年で最も多い状況となった。四半期単位でみると、求人数は前四半期対比でほぼ横ばい。登録者数・求人数に大きな変化はない一方、社内SEへの転職者が増加していることから、採用成功には社内SEとの差別化、サーバエンジニアの魅力訴求が重要になってくる。
サーバエンジニアの採用成功POINT
ITエンジニアの人材不足は変わらない見込みで、引き続き採用計画充足の難易度は高い状況。加えて社内SEへの転職が増加している中で、1day選考会の開催など、選考スピードを速め選考期間短縮を図る企業が増加している。スピード改善で時期的優位性を保ちつつ、オファー面談や現場面談、オフィス見学などで応募者ごとにパーソナライズ化した入社までのストーリーを作り込み、職種に対する意向醸成を行うことが、採用成功につながる。
ネットワークエンジニア
- 登録者数は増加傾向
- 育成を前提としたポテンシャル採用が活発になりつつある
- 新しい技術や今までと違う採用活動に活路
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年6月~8月の登録者数は、ほぼ横ばい。年齢別では20代が減少し、30代以降の割合が増加した。40歳以上の登録者数も高い水準を維持している。引き続き中堅層は各社からの引き合いも多く、売り手市場が続いている。
ネットワークエンジニアの場合、運用保守経験者が最も多く、次いで障害対応、設計構築となっており、上流に向かうほど転職希望者も少なくなる。高レイヤーのセキュリティ技術や、IoTなどのトレンド技術の経験がある登録者はまだ少なく、人手不足感が顕著。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2018年10月以降、求人数は横ばい。即戦力採用が充足する見込みが持てない企業が増える一方、未経験者や保守監視などの採用も増えており、育成を前提とした求人が目立つようになっている。また40歳以上の採用も増加傾向にあり、人事制度や慣例を見直して戦力増強を図る企業が増えている。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワーク領域に限らないが、IT人材の不足は今後も続くと考えられており、採用計画が充足する企業のほうが極めて少ない。そのため、既存の採用要件の幅を広げる形で見直し、中長期的に人材を獲得・育成する方針の企業が増えてきている。
自動化・AIなどの技術が進んできていることから、感度の高いエンジニアほど「単なるネットワークの経験を積むだけでは将来的に職をなくしてしまう」という危機感を持っており、より最先端の技術に携われる環境にステップアップしていきたいと考えるエンジニアも増えている。そのため、求人票でクラウド、IoT、セキュリティ、自動化などの最先端技術に“将来的に携われる”と打ち出すことで、より良い人材の確保が可能になると考えられる。
データサイエンティスト
- 即戦力層の登録者数が増加しているが、未経験からチャレンジしたい転職希望者も同様に増加している
- データサイエンティストは売り手市場に突入
- ポテンシャル採用の受け皿(育成体制)を用意できるかがポイント
データサイエンティストの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
4月以降、データサイエンティストの登録者数は増加しており、登録者の属性を見ても30歳以下の若手層が過半数を占める。また、データサイエンティストの仕事が一般的に広がりを見せていることもあり、未経験から挑戦する方も増加している。即戦力層の登録は増えてはいるが、絶対数としてはまだ多くはないため、未経験層から素養がある人材を採用できるかが今後のポイントになると予想。
データサイエンティストの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数は増加を続けており、転職希望者の増加が追い付いていない状況。今後、即戦力層にオファーが集中する売り手市場に突入することは必至である。採用要件を全て満たす即戦力採用を続けるのか、素養のある未経験者採用に切り替えて母集団を広げるのかなど、戦略を立てて採用活動を進める必要がある。
データサイエンティストの採用成功POINT
即戦力のみに対象を絞り続けていると、他社の参入も激しいことから苦戦は必至。すでにデータサイエンティストの採用は売り手市場に入っているため、教育体制を整えて素養がある若手を育てていく施策も必要になってくる。長い目で見て育成をしていくのか、即戦力として活躍して欲しいのか、どちらが事業戦略に合うのかを見極め、各々に適した採用戦略を立てることがポイント。
社内SE
- 登録者数は横ばい。36歳以上の登録者が過半数を占めている
- 内製化に伴いプログラミング開発ができるエンジニアの採用が目立つ
- 業務系SE/PGから社内SEへの転職を希望する若手層を取り込むことがポイント
社内SEの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
36歳以上の登録者が過半数を占めており、他IT系職種と比較すると登録者の年齢層が高い点が特徴。即戦力層を狙うのであれば、絶対数の多い30代後半から40代の社内SEをいかに採用するかが重要になってくる。ポテンシャル採用の検討余地がある場合は、業務系SE/PGから社内SEへのキャリアチェンジを希望している若年層の採用がポイントとなる。
社内SEの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
最近の企業動向として、自社内で開発者も持つ企業が増加しており、それに伴いプログラミング開発ができる開発者の募集が目立っている。求人数自体はそれほど増加傾向にはないが、採用要件は技術力を重視するようになってきている。開発経験がほとんどないエンジニアにとっては応募先が少なくなっている状況である。
社内SEの採用成功POINT
登録者の過半数を占める36歳以上の即戦力層をターゲットに動くのも採用戦略のひとつであるが、ポテンシャル採用を検討するのであれば、業務系SE/PGの若年層にいかにアプローチできるかがポイントである。
社内SE希望者は一定のワークライフバランスを求めており、働きやすさのアピールも有効。
セキュリティエンジニア
- 2019年6月~8月の登録者数は2019年3月~5月比で90%と微減
- セキュリティエンジニア職の求人数はほぼ横ばい
- セキュリティエンジニアの今後のキャリアパスを提示することがカギ
セキュリティエンジニアの登録者動向
対象:2019年6月1日~8月31日にdodaにご登録いただいた方。
2019年6月~8月の登録者数は2019年3月~5月比で90%と微減。他のITインフラ系職種(サーバ・ネットワークなど)と比較すると絶対数が少ない状況は変わらず、今後も微増・微減を繰り返すことが想定され、大幅な登録者数の増加を期待することは難しい。年齢別では20代が約4割と構成比では最も多いが、サーバーエンジニアなどと比べると、30代、40代の登録者が多いことも特徴と言える。
希望職種はセキュリティエンジニアがほとんどを占めている。
セキュリティエンジニアの求人動向
対象:2019年3月1日~8月31日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※3月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2019年6月~8月の求人数は、2019年3月~5月比で101%と伸びているものの、全体の求人数自体が他インフラ職種と比べて少ない傾向は変わらず。
「セキュリティエンジニア職」として求人を出している企業は多くなく、ネットワークエンジニアやITコンサルタント(インフラ)として掲載されている求人が多い。また社内SEの業務の中に組み込まれているケースも目立つ。
セキュリティエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なセキュリティエンジニアの絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい状況が続く。引き続きセキュリティエンジニアとしての就業を希望する方が多いが、SOC業務、SIRT業務、セキュリティポリシーの作成など経験が多岐に渡る職種であるため、応募者の正しいスキルや希望を理解し、セキュリティエンジニアとしてどのような魅力的なキャリアパスがあるのか提示することが採用成功のカギ。
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ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2019年9月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス