ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は、2022年9月~11月対比で、100%と横ばい
- 2022年12月~2023年2月の求人数は、2022年9月~11月対比108%と増加傾向
- 各論の情報提供や魅力訴求と、募集ターゲットのすそ野を広げることがカギ
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2022年12月に減少したものの、2023年1月と2月は高水準で推移する結果となった。
年齢別では30歳以下が約半数を占め、31~40歳が約2割、41歳以上が約3割となっている。 入社決定先は「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が32%、「社内情報システム(社内SE)」が27%、続いて「ITコンサルタント」が14%となっている。
事業会社、SIer/ソフトウェアベンダ、Webサービス企業などさまざまな方面でソリューション開発やデジタル化が進む一方で、働き方の改善を希望される登録者も増えている状況が見られる。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
事業会社、SIer/ソフトウェアベンダ、Webサービス企業といったさまざまな業種・業態の企業において、DXをテーマとしたプロジェクトが主流であり、右肩上がりに増えている。その期待に応えるべく各種コンサルティングファームやSIerではITコンサルタント人材の獲得競争が激化している。2022年9月~11月対比で見ても10%弱と増加しており、この傾向は今後も続いていくと予想されている。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
ワークライフバランス実現へのニーズが年々増している昨今。このニーズに応える環境を整えることが採用成功への近道となる。
転職希望者のほとんどが現職でもコンサルティングを行っている場合が多い職種のため、事業課題や組織課題など任せられるミッションや働き方、環境において他社とどのように違うか、具体的な担当プロジェクトの詳細な情報提供がポイントになりそうだ。
「DX」や「デジタル」といったあいまいなワードが飛び交う業界のため、自社の採用背景や目指したい未来(ビジョン)、現状の課題とそれに向けての目標(ミッション)などを具体的に情報提供できると採用の差別化につながってくる。選考の初期段階から、上記のポイントを押さえた情報をさまざまな手段を活用してアプローチすることが肝要である。
また、現職では多忙な方が多く、柔軟な面接調整も採用成功のポイントとなる。各社の採用ターゲットは近しいため、年齢や転職回数、学歴などの要素は極力柔軟に検討することで母集団形成がしやすくなるだろう。
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業務系SE/PG
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比で108%と増加増
- 2022年12月~2023年2月の求人数は2022年9月~11月対比で107%と増加
- 入社後の「キャリア形成」や「スキル獲得」のイメージを訴求する
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
30歳以下の登録者数は全体の59%と、若年層の登録が半数以上を占めており、早い段階から将来のキャリアについて情報収集している方が多い傾向が見られる。
転職希望先として、経験を活かして「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」を希望・転職する方が48%、次いで「社内情報システム(社内SE)」で16%、「Webサービス系エンジニア・プログラマ」が15%と続いている。
実際の転職先としても同職種である「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が58%と大半を占めており、社内SEとして転職している層も25%と大きな割合を占めている。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
ポテンシャルを重視する採用や、これまでにエンジニア経験のない方を採用(未経験採用)するケースが増えている。SESだけでなく大手SIerも未経験採用やポテンシャル採用を積極的に行っており、エンジニア人材を確保するため若手から育てていこうという方針にシフトするケースが増えてきている。
また、新型コロナウイルスの影響が縮小している背景を受けて、フルリモートワークの就業形態から在宅とリモートワークを合わせたハイブリッド型の働き方へシフトする企業も増加中だ。求職者の「フルリモートワーク希望」の声は決して少なくないため、希望の働き方と現実の状況にギャップが生まれている職場も散見される。
業務系SE/PGの採用成功POINT
転職希望者の目を引くポイントは「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」「自分の経験と開発環境の親和性」であるが、加えて「どんなキャリアパスがあるのか」「市場価値が高い経験が積めるのかどうか」を重視する転職希望者も多い。
そのため、入社後のキャリアパスや獲得できる(今後のトレンドや主流になりそうな)スキル・技術を具体的に説明することが、採用成功のポイントになるだろう。
また働き方の観点から、「リモートワークの有無・頻度」、「フレックス制度の有無」、「所定労働時間の長さ」などに注目する転職希望者も少なくない。入社後すぐに担当となる業務内容だけでなく、その後のキャリアや働く環境について求人などで触れることも重要である。
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Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比106%と増加
- 2022年12月~2023年2月の求人数は2022年9月~11月対比で105%と増加
- 「入社意向醸成に向けた情報提供」と「選考スケジュールの早期化」がカギ
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者数は横ばいに推移した。
年齢層別に見ると、30歳以下がおよそ6割を占めており、若年層の登録が目立っている。また、登録時には7割が「Webサービス系エンジニア・プログラマ」を希望しているが、実際の入社決定先は「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が44%、次いで「Webサービス系エンジニア・プログラマ」が29%、「社内情報システム(社内SE)」が12%、「ITコンサルタント」が7%と続いており、キャリアプランの多様化が伺える。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
「Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア」を求める求人は引き続き増加傾向にある。多くの企業が3年以上の経験を持った担当者クラスからプロジェクトリーダー・マネージャークラスの人材不足を課題に感じており、採用競争が激化している模様だ。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
同職種の経験者は引く手あまたの傾向にあるため、最終的な条件提示なども入社への検討材料になっていくだろう。しかし以下の魅力訴求もポイントとなる。 ■応募検討段階
転職希望者は、職域内の関われる技術や環境(新しい技術へ積極的に投資しているかなど)、規模、働き方(リモート/フレックス)、希望のキャリアプランが叶うかなど、総合的に検討をしているケースが多い。
■選考段階(書類選考通過後~意思決定)
希望するキャリアプランが叶うかだけでなく、会社やサービスの方針、将来性や、社内に技術力の高いエンジニアが数多く在籍している環境であるか、技術勉強会があるかなど、社内の働く人や風土などが自分にマッチするのかを注視している。こうした環境面の情報を面接内でどうすり合わせていくかが意向醸成につながっていく。
■その他
オンライン面接の導入や選考フローのシンプル化、土日の選考会を活用するなど、競合他社にスケジュールで遅れを取らないようにすることも採用成功においては大事なポイントである。
自社だけでは難しい、選考段階における意向醸成も
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Webクリエイター
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比106%と増加
- 2022年12月~2023年2月の求人数は、 2022年9月~11月対比103%と引き続き増加傾向
- ポテンシャル採用とベテランクリエイターの積極採用がカギ
Webクリエイターの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
年齢層の内訳をみると26歳~30歳が全体の28%ともっとも比率が高く、次いで41歳以上が24%、25歳以下および31歳~35歳が18%と続く。
転職希望先としては、現職の経験を活かせるWeb・モバイルに関わる「Webディレクター」や「Webデザイナー」が78%、次いで事業会社の「企画・マーケティング職」や「出版・広告・販促・印刷事業」を希望する方もそれぞれ8%ずつとなっている。
Web制作の知見に加え、マーケティング要素のスキルや経験を身につけていきたいという志向性が高まっており、転職者の約2割は企画・マーケティング関連職に転じている。
Webクリエイターの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数は引き続き増加傾向にある。採用ターゲットについては即戦力採用が主流となっており、40代の入社決定者も増加傾向にある。
一方で、ポテンシャル採用の動きも広がっている。特に「Web(UI・UX)デザイナー」といった、ユーザー視点からのマーケティング要素の強いWebデザイナー・ディレクター職の採用ニーズが増加している。
Webクリエイターの採用成功POINT
20代後半~30代前半の即戦力のWebクリエイターを採用する企業が増えており、採用難易度は上がっている。経験が多少不足していても、ポテンシャルを重視して人柄や志向性、自己研鑽レベルがマッチする層も視野に入れ、採用、そして育成していくケースも見られる。
即戦力採用の場合は、40代の入社決定者も増加傾向にあるため、ミドル~シニア層で経験豊富なWebクリエイターを対象に含めながらも、若手の育成ができるかどうか、あるいは事業への親和性やカルチャーフィットなどを重視した採用にシフトするのもベターな選択である。
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サーバエンジニア
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比113%で増加
- 2022年12月~2023年2月の求人数は2022年9月~11月対比107%で増加
- 携われる技術や環境・制度面をどれだけ魅力的に伝えられるかがポイント
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は、12月に減少を見せ、2023年1月に急増。2023年2月に関しても1月からは減少を見せたものの直近の半年間の中では高い水準となった。
12月に関しては年末という事もあり減少を見せていたが、冬の賞与後から転職活動をスタートさせる方が多かったため、1月と2月は増加に転じたという流れだ。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数の傾向は、基本的に毎月右肩上がりの様相を見せている。昨今のDX推進のニーズもあり、採用枠は全体的に増加傾向。求人票には、例えば「設計構築などの上流工程に関われる」、あるいは「クラウド周りの経験を積むことが出来る」といった記載があると、キャリアアップを求める転職希望者から応募が集まりやすい傾向がある。
加えて、採用枠の増加に伴い、未経験・微経験者採用へ舵を切る企業も増えている。転職希望者のニーズとしては、「スキルアップや年収アップしたい」といった待遇面での要望に加え、「リモート勤務ができる」といった環境面での条件を掲げている方も少なくない。
人材獲得に向けた競合環境が厳しくなる中、企業側の動きとしてもリモート勤務ができる環境を整えたり、給与の提示金額を引き上げるケースが増えている。
サーバエンジニアの採用成功POINT
転職希望者のニーズとして「今の会社より条件面やはたらく環境が改善されるのであれば転職する」、「上流工程に関わりたい」、「クラウド系の経験を積みたい」、「在宅勤務を実施したい」といった環境面やスキルアップに言及した希望が目立つ。そのため転職後(入社後)のイメージを語れる準備をしておくことが大事である。
例えば、「就業後は具体的にどんな業務に関わり、どんな待遇になるのか」、「現職から環境を移すことでのキャリアアップや自分の市場価値はどうなるのか」、「入社後のキャリアパスについてどのような物があるか」――。これらを求人票などで明確に、そして魅力的に伝えられるかが応募を集めるポイントとなる。
また「リモートワークの頻度」について気にする転職希望者が一定数おり、かつ意思決定フェーズでも重要な要素にもなるため、求人票に記載がない時点で応募の検討候補から漏れてしまうので注意したい。
複数の企業から内定を獲得する転職希望者も多いことから、上記訴求ポイントを押さえつつ、「育成環境の実態」「入社後の現場配属への流れ」「現場経験からのキャリアステップ」「年収カーブ」などを整理することが他社との差別化につながるだろう。
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転職希望者の意向をふまえてアドバイスします。
ネットワークエンジニア
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比99%とほぼ横ばい
- 2022年12月~2023年2月の求人数は2022年9月~11月対比105%と増加
- カギは「就業環境に関する情報の提供」、「未経験者の応募条件緩和」
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数はほぼ横ばい。30歳以下が61%を占めており、依然若手層の登録が多い傾向にある。年末の賞与後や年度が変わる4月やG.W.明けの5月のタイミングで転職を希望したいという登録者からの相談が増えてきており、これが登録者数の増加に少なからず影響を与えている。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
未経験・微経験層の採用が活発化している中、新年度以降を見据えて新規求人を立ち上げる企業が増えている。
転職希望者は「キャリアアップ」「年収など待遇面の改善」に加え、働き方の選択肢として「フルリモート」「一部リモート」を希望条件として挙げるケースが多いため、こうした希望を叶えられる職場であることをPRするために企業は求人票でしっかりと情報開示している。そうした求人票をつくる企業から採用決定者が生まれている状況だ。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワークエンジニアの転職状況は、「最新技術」「大規模案件」「グローバル」といったトレンドワードで流動していく業界であることは従来のままだ。そのため、「どんな案件にアサインできるのか」や「どんな技術を扱えるのか」といった点を訴求しつつ、「育成環境の実態」「入社後の現場配属への流れ」「現場経験からのステップアップ」などを明確にすることが採用成功の秘訣となるだろう。
また、リモート勤務に対応する企業が増えた背景により、転職先としても「リモート勤務可」を求める転職希望者は少なくないので、こうした体制を整えることも肝要である。
同領域で未経験の転職希望者は、必須条件や歓迎条件を見て応募を躊躇する方も多い。そのため「資格保有者であれば経験不問」など一部の要件を緩和する内容が記載されていると応募につながっていく。
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社内SE
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は、2022年9月~11月対比で108%と増加傾向
- 2022年12月~2023年2月の求人数は、2022年9月~11月対比で106%と増加傾向
- オープンでフランクな雰囲気の中で面接実施。相互理解を深めてベテラン層の取り込みを
社内SEの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は、2022年9月~11月と比較しても増加傾向にある。
社内SEの年齢層は、ほかの職種と比べて世代間の差が少なく、やや若手層の登録が多いものの30歳以下が40%、31歳~40歳が25%、41歳以上が35%となっている。
転職希望者間では、ITエンジニア全体が売り手市場だということが浸透しており、「今よりも良い求人条件があるならば見てみたい」といったカジュアルな相談も増えている。そのような転職潜在層も増加傾向にあるといえる。
社内SEの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
引き続き、求人数は増加している。DX推進というトレンドの中で、深い業務知識を持った人材や内製化を推し進めるための高い技術力を持った即戦力の人材を求める声が多い。
一方で、長期的な人員強化を目的としてポテンシャル層を採用する動きも出てきている。ポテンシャル層の採用においては以前に比べて、育成を前提とした採用も増えてきているように見受けられる。
社内SEの採用成功POINT
社内SEへの転職を第一希望とする方は多いものの、ITエンジニア全体の採用ニーズが高いため、別領域からの獲得競争も激しくなってきている。
複数の企業を併願している方も多く、書類選考通過の段階で他社の面接が組まれていたり、内定を出してもより良い条件でオファー提示されているケースも少なくない。書類選考のスピードを早めることに加え、オンライン面接によって選考日時を柔軟に調整するなど対応ができると良いだろう。
また一方で、面接ではスキル・経験を見極めるだけでなく、自社で働くことへの魅力をアピールし、転職希望者の志望度を高める努力も必要だ。高いスキルや経験を持つエンジニアの場合、自身の市場価値を確かめる感覚で転職活動を行っている可能性もあり、志望理由を問わないカジュアル面接など、オープンでフランクな雰囲気の中で相互理解を深めるなどアプローチを変えていくことで、こうした層も取り込めるはずだ。
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採用成功に向けて伴走します。
セキュリティエンジニア
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比で119%と増加
- 2022年12月~2023年2月の求人数は2022年9月~11月対比で109%と微増
- 経験者層の採用は今後のキャリアパスを提示する
セキュリティエンジニアの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
セキュリティエンジニアの登録者数はITエンジニアの他の職種と比較しても経験者が少ない傾向にある。
年齢層の割合は、30歳以下が47%と全体の約半数を占めており、次いで41歳以上が28%となっており、31~40歳以下の中堅層が少ない状況となっている。
転職先の希望職種は「セキュリティエンジニア」が約6割を占めており、スキル・経験を活かした転職を考えている方が大半となっている。若手層のセキュリティエンジニア職への志望者数は徐々に増加しており、セキュリティ業務の注目度は今後もさらに高まっていくと考えられる。
実際に、セキュリティ以外の領域のエンジニアに対してセキュリティエンジニア職を提案した場合、特に若手エンジニアの反応は良く、選択肢の一つとして検討する方も一定数出てきている。
セキュリティエンジニアの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
リモートワークの普及、大手企業の情報漏洩やサイバー攻撃被害などの脅威に対して危機感を持っている企業は増えており、今後もポテンシャル層をターゲットとした求人の増加は確実と思われる。
ただしセキュリティエンジニア業務に限定した求人を出している企業は増えつつあるが、ネットワークエンジニアやITコンサルタント(インフラ)、社内SEといった職種に紐づいている求人も依然多い。
セキュリティ業務の実務経験を不問とする募集も増えており、育成を前提とした採用や入社後の資格取得を支援する環境を整えている企業が増えている。また、社内環境では資格取得に向けた自己研鑽(学習)や資格取得者を優遇する企業も増えており、転職希望者の興味喚起を狙うケースも見られる。
セキュリティエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なセキュリティエンジニアは、転職市場において絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい。また、若手未経験・微経験者がセキュリティエンジニアを目指すというケースも一定数あるため、育成を前提に採用枠を検討できれば、さらに採用のチャンスは広がっていくだろう。
業務内容では、SOC(Security Operation Center)業務、SIRT(Company SIRT)業務、セキュリティポリシーの作成など、その経験は多岐に渡る領域なので、採用側としてはどのような条件や魅力的なキャリアパスがあるのか、などをうまく訴求することができれば採用成功に近づけるだろう。
母集団形成のために、何をどう打ち出すべきか、データをもとにアドバイスします。
データサイエンティスト
- 2022年12月~2023年2月の登録者数は2022年9月~11月対比で110%と増加
- 2022年12月~2023年2月の求人数は2022年9月~11月対比で103%と増加
- 経験者・ポテンシャル層採用ともに具体的な訴求を
データサイエンティストの登録者動向
対象:2022年12月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方。
年齢別で見ると、26歳~30歳が約41%、次いで25歳以下が約21%と続き、30歳以下が約62%と高い割合を占めている。
希望職種別で見ると、84%の方が「データサイエンティスト」の継続を希望し、次いで「データアナリスト・データサイエンティスト・リサーチャー」、「社内情報システム(社内SE)」「ITコンサルタント」への転向を目指す傾向にある。決定職種別を見ると、約56%が「データサイエンティスト」での決定となっているが、さまざまな職種に転職をしており、スキル・経験を活かして新たなキャリアをスタートさせている方もいる。
データサイエンティストの求人動向
対象:2022年9月~2023年2月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※9月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2022年9月~11月同様に増加傾向である。昨今のDX推進に伴う案件の増加により、事業会社、代理店などでもニーズが増えていることが要因と推察される。大手企業でも、育成前提で未経験者採用枠を設けたり、「手法は問わずなんらかのデータサイエンティストの経験があれば良い」という要件を設けている企業もあり、各社採用活動を加速させている。
データサイエンティストの採用成功POINT
データサイエンティスト経験者は、学生時代からデータ分析の知見を深めていたり、業務内容に対する希望を明確に持っていることが多い。そのため、「この環境なら自分のやりたいことが叶えられそうだ」と感じてもらえるように、業務内容、求める人物像、そして得られるスキルなどについて、可能な限り詳細に求人票へ記載をすることが求められる。
未経験者やポテンシャル層にアプローチする場合は、どんなスキルや知見をどこまで求めるのか、どのようなサポート体制下で成長できるのかを具体的に記載することによって応募獲得につながりやすくなるだろう。転職活動スタート時にはデータサイエンティストを視野には入れていなかった層にも、これらのアプローチは効果的であり、採用成功の可能性が高まると考えられる。
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