<採用担当者の声>
現在、長期ビジョン「Epson 25 Renewed」で掲げているように、社会課題を起点として事業拡大や新規事業展開を進めており、キャリア採用を通じて当社にない知見を持った人材の採用が重要になっています。
2000年代半ば以降は、商業・産業用プリンターやプロジェクター、ロボティクス技術を応用した製品などを積極的に展開してきました。現在も新規事業展開に注力しており、DX推進や環境分野、事業企画、各種マネジメントポジションなどのハイクラス人材の採用が急務となっています。
直近では、約200ポジションで募集を行っており、2022年度は200名を超える採用を実施しました。2023年度はこの実績を上回る人数規模の採用目標を掲げています。
ただ、キャリア採用の拡大には大きな壁もあります。最も苦労しているのは本社所在地を含めた主要開発拠点の大半が長野県内にあること。首都圏と比較しても長野県を希望勤務地にしている方は非常に少ない状況です。そのため当社では、希望勤務地が合致している採用候補者の中から探すのではなく、まずは「新たなキャリアをエプソンで築ける」ことにフォーカスし、採用活動に取り組んできました。
「信州から世界に彩りを。」というメッセージを軸に、グローバルにキャリアが描ける企業として採用ブランディングを行い、ポジションごとのキャリアの可能性を具体的にコミュニケーションすることで、「日本の技術を海外へ示したい」「世界で活躍できるブランドメーカーで働きたい」と考える採用候補者が、そのための舞台としてエプソンを選んでくれるようになりました。
2022年度の200名超の採用実績の中で、最も多かったのはdodaの人材紹介サービス経由の入社でした。
率直な感触として、dodaはキャリアアドバイザー(以下、CA)の方々の能力がとても高いと感じています。2022年度、doda経由での応募者は最終面接合格後の辞退率が15%程度で、これも他の人材紹介サービスと比較して最も良い結果に。選考プロセスの中でCAが手厚く採用候補者をフォローし、当社の情報を正しく伝えてくれている結果が表れているのだと思います。
dodaの営業担当を通して、日ごろのCAとの情報共有も密に行っています。ポジションごとに行う「案件説明会」にCAの方々に出席してもらっているほか、dodaの営業担当者が当社に2日間常駐し、現場に対して集中的に案件ヒアリングを行ってもらったこともありました。
特に印象に残っているのは、dodaの皆さんから「エプソンを深く学ぶ勉強会を開催してほしい」と依頼されたことですね。当社のことを真に理解し、採用候補者へ魅力を伝えていきたいという熱意を感じました。やるべきことを丁寧に行い、日ごろの採用候補者との接点に活かす。この姿勢が結果につながっているのではないでしょうか。
最近ではdodaの求人広告の掲載を進めています。求人広告を通じて、エプソンの事業戦略やビジョンなどを発信する取り組みです。求人広告を出稿することによる新たな母集団形成に期待するとともに、転職潜在層へも当社の魅力を訴求する採用ブランディングとしての効果も期待しています。加えて、当社の取り組みや想いを記事に残すことで、人材紹介サービス側でも活用できるコンテンツとなっており、dodaの各サービスで相乗効果を生みながら採用を支援いただいています。
また、新たな試みとしては、パーソルキャリアと共同して『信州の暮らし』というウェブサイトも立ち上げました。ここには県外出身者のメンバーのインタビュー記事なども多数紹介しています。
採用候補者は県外在住者が多いため、当社は最終面接後の辞退理由として、「移住して転職する」ことへのハードルがとても高く、ご家族からの反対も多いという事実がありました。そのため、当社の採用ブランディングでは、採用候補者だけでなく、そのご家族にも安心してもらうことが欠かせません。長野県で暮らすことへの理解を深める情報発信という観点でも、こうした多方面な取り組みを一緒に進められることも心強く感じています。
*記事内容や社員の所属は、取材当時のものになります