<採用担当者の声>
樋口様:当社は、自動車用の懸架ばねとシート、精密ばね、コンピュータ関係のHDD用サスペンション(ばね)、それを構成している構成部品などを製造販売しています。最近は半導体製造装置向け部品やHDD用サスペンションなどの売上が伸びており、体制強化に向けて生産管理職と生産技術職を積極的に採用しています。
この領域は長野県が主な拠点となっているのですが、応募数が少なく、母集団形成が継続課題となっています。その他領域についてはdodaの支援もあって、2021年上期の2名から、2021年下期は7名と大きく採用数を伸ばすことに成功。また、応募者も2021年上期の17名から2021年下期58名と増加しており、採用数も母集団形成においてもここ2年弱で大きく成果を上げることができました。
中島様:採用成功要因の1つ目は、求人広告と人材紹介という2つの採用手法を組み合わせることでアプローチできる層を広げたこと。そして、応募時の書類のみで判断するのでなく、応募者の方と積極的に会い、当社での活躍の可能性をさまざまな視点から評価するようにしたことです。
今までは、即戦力としてのスキルや経験を重視していたため、近しい業務内容を経験している方でも書類選考で落ちてしまう方が一定数いました。現在は、doda担当者からのアドバイスも参考に、できる限り面接の機会を設け、直接会話をする中で当社での活躍の可能性を判断しています。
また、自動車分野のイメージが強い当社について非自動車分野の取り組みや情報を積極的に伝え、対話を通じて相互理解を深めるように努めました。面接では一般的に応募者の話を聞くことが中心と考えられていますが、当社のことを知ってもらうためにより多くの情報を開示するようにしています。これについては、入社した人から「面接が対話形式であることで、会社の雰囲気を自然な感じで知ることができて良かった」という感想を得ています。
成功要因の2つ目は、doda担当者に応募者の悩みや不安を具体的にヒアリングしてもらい、そのフィードバックを受けて適切に対策を講じたことです。今年、私が人事部に異動して感じたのは、ライバル他社の動きに比べて私たちの選考プロセスのスピードが遅いという点です。それによって入社辞退につながってしまうケースも多いのでは?と感じました。この点を改善するため、doda担当者に相談して、他社に遅れを取らないようにしました。
具体的には、選考のスピードを早めることに加え、ある応募者についてその方がどういったところに悩んでいるのか、こだわっているのかということを共有してもらい、その内容に対して適切なコミュニケーションを取るようにしました。効果的な対策が講じられるように、アドバイスを参考にしながら対処しています。
樋口様:doda担当者は応募者のことがよくわかっていると日々感じています。応募者の感じていること、考えていることを引き出す力が高く、担当者から的確なフィードバックがあることで、対策を講じやすいです。その裏には、doda担当者と応募者の信頼関係が築けているということが前提としてあります。だからこそ、dodaから紹介してもらえる人材が多く、かつ、当社が求める人材にマッチする確率が高いのだと考えています。
成功要因の3つ目は、配属先メンバーに協力してもらい、オンラインの懇談会や面談などを実施したことです。私たちとしては面接合格の判断をした後、なるべく早く入社承諾の回答をもらいたいのですが、迷っている採用候補者の方も少なからずいます。そのようなケースの場合には、所属予定の部署とオンラインで懇談会や面談を行って、不安を極力払拭するようにしました。これは入社してからのミスマッチを防ぐという意味でも非常に効果的でした。
中島様:キャリア採用で入社した人たちが活躍している話を最近よく耳にします。受け身ではなく、当社の企業文化を理解して自分の持っている経験を積極的に生かしているようです。そういう姿勢が影響しているのか、同じ部署の人たちも良い意味で刺激を受けています。
樋口様:最近、前職がどんな職種であっても、当社に入ってから勉強して頑張っていくという前向きな気持ちがあれば、人は育っていくんだなと感じています。もちろん、スキルや経験があったり、技術的なノウハウを持っているに越したことはありませんが、大事なのはその人の仕事に対する姿勢や素養だと思います。私自身、最近の採用活動の経験を通じて、そこまで幅を広げて人の可能性を見るようになりました。その辺は採用部門にも通じていて、「とりあえずやらせてみよう。見てみよう」という雰囲気が感じられるようになっています。
面接のやり方を変えたり、社内の理解・協力を仰ぐようにしたりすることで、キャリア採用市場への現場の理解は確実に深まっています。募集を出せばたくさんの応募があるわけではないということや、若手の採用が難しくなってきている状況を身に染みて感じており、入社してくれた人を大事に育てなければいけないと理解してくれているのです。採用活動の一環として「職場のことを採用候補者に話してください」とお願いすれば、喜んで応じてくれます。
中島様:今後の採用活動については、ダイレクト・ソーシングなど、こちらから積極的にアクションするような取り組みにも挑戦していきたいと考えています。
樋口様:たしかに、これまでは人を集めることにきゅうきゅうとしている感じだったので、どうしたらより最適な人、活躍してもらえそうな人を採用できるかということを見直す必要があります。ニッパツ※というと自動車部品のイメージが強いのですが、非自動車分野も急成長しているので、従来の採用アプローチだけでなく、新しい分野で当社の良さをアピールするためにも、自社の従業員の友人や知人を紹介してもらう採用手法であるリファラル採用などいろいろな選択肢があった方がいいと考えています。
たとえば、現在は都心で働いているけれど、地元に戻ろうか迷ってる人がいて、その人が「ニッパツがリファラル採用で人を探している」という情報を得たとしたら、Uターン就職する可能性が高まるかもしれません。さまざまな採用手法を上手に組み合わせることで、当社で活躍し、成長したいと思ってもらえる人ともっと出会えるようにしていきたいです。
※ニッパツ…日本発条株式会社の呼称
*記事内容や社員の所属は、取材当時のものになります