<採用担当者の声>
当社は、既存の牛乳配達業を変えていきたいと考えています。一販売店でありながら新商品の開発にチャレンジし、独自の配達スキームを構築。労働集約型の業態の中にあっても生産性を高め、働き方改革を進めることで社員もお客さまも幸せになれる、持続可能な成長を目指しています。
2013年に私が父の跡を継いで当社に参画して以降、しばらくは人材紹介サービスで社員を採用していました。最初のうちは「人が来てくれさえすればいい」という考えだったので大きな問題は起こらなかったのですが、次第に上記のような経営方針にシフトしていったことで人材のミスマッチが発生するようになりました。
当社には配達や営業、イベント企画など多様な仕事がありますが、私の方から社員に対して「この業務をしてください」と言うことはありません。それらの仕事の中から自分が得意なもの、興味のあるものに取り組んでもらっています。こうしたボトムアップ型の体制で事業を進めていくには社員各自が自主性を持ち、意欲的であることが必要です。
しかし、求人票だけでは当社が牛乳配達業を営んでいることぐらいしかわかりません。また、明治クッカーという社名もあり、明治の子会社であると勘違いして応募してくる方もいました。当然、集まる方の多くは安定志向であり、「業界を変えるような新しいチャレンジがしたい」といった意欲的な方に会うことができないという課題を抱えていました。
そんなときにdodaの担当者から転職フェアをご提案いただきました。「フィルタリングされていない候補者と直接会って話せる」という点に魅力を感じたものの、当社にとっては決して安くないイニシャルコストがかかる。最初は参加を迷っていました。しかし、数千人の転職希望者が集まるイベントということに加え、当社が得意とするイベント営業の手法を活用できるのではないか、参加を決めたのです。
フェア当日、周辺ブースの様子を伺ったところ、「年収800万円」「有給取得率100%」といったPOPを出している企業を見かけました。同じ方向性で勝負しても勝てないと思い、私たちはその場で「社長が来ています!」というPOPを作って掲げることにしました。また、他のブースの色味等を見た上で、当社のブースが目立つような装飾に変えるという工夫も行いました。当社がスーパーや百貨店で行っているイベント営業で蓄積してきた「現場の状況を見ながら臨機応変に戦略を変える」というノウハウを存分に活用できたと思います。
<採用担当者によるdodaの感想>
結果としてdodaの転職フェアでは26歳の元Webディレクターを、その後に参加した若手層を対象としたdoda転職フェア セレクトでは25歳の元FCスーパーの店長を採用することができました。いずれも最初に出会ったときに「この人だ!」と思えるくらい当社にマッチしている方だったので、非常に満足しています。
普段の面接でも同じですが、このときの転職フェア・転職フェア セレクトでも、私は二人に対して業界や会社の現状を包み隠さず伝えました。牛乳配達の市場は明らかな減少傾向にあること。依然として労働集約型であること。そうしたネガティブな情報をしっかり伝えた上で、「だからこそ業界を変えていきたい」「そのためにこんな取り組みを行っている」といったことを、熱量を持って伝えました。また、これも転職フェアに限らずですが、世間一般の方々が持っている「町の牛乳屋さん」のイメージを覆すようなギャップを訴求することも大切だと思っています。当社のような会社が採用で勝つにはギャップが大きな武器になりますからね。
doda転職フェアのようなイベントに参加するのは今回が初めてでしたが、事前にフェアの様子を見学させていただけましたし、実際に「日本最大級」と謳うだけの来場者が集まることは大きな魅力だと感じました。
また、私はイベントに先駆けて候補者に送るスカウトメールの効果について懐疑的だったのですが、dodaの担当者の勧めにしたがって配信したところ、スカウトメールを見て当日のブースに来てくれた方が多かったことに驚きました。doda側で「どんな人にメールを送るか」という設定をして配信してくれたので手間もかかりませんでしたし、フェア当日も積極的に呼び込みや誘導を行ってくれたので本当に助かりました。
今後、dodaには年間採用計画のコンサルティングサービスなども期待したいと思っています。当社も含め、多くの中小企業では年間計画を立てて採用予算を設定しているわけではないので、転職フェア一つとってもイニシャルコストだけを見て参加を躊躇してしまうことが多いはずです。そうした際にdodaの担当者から企業規模に応じた採用予算の立て方、採用予算に応じたチャネルの振り分け方などについてアドバイスをいただければ、「年間トータルで見れば決して高くないから参加しよう」という判断もしやすくなると思います。
*記事内容や社員の所属は、取材当時のものになります