管理・企画・マーケティング部門
管理(人事、経理等)・企画・マーケティング部門中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
※該当職種:経理・財務・経営企画、人事・総務、法務・知財、購買・物流、企画・マーケティング職、社内SE職
経理・財務・経営企画職
■経理・財務・経営企画職の登録者動向
◆7~9月は登録者数が増加する見込み。登録者数の半数以上が36歳以上の経験者。
・決算対応の関係から4月は登録者数が大幅に減少。GWを挟んだ5月は一時的に増加するものの、年次決算・開示業務が一段落する6月まで引き続き低調。
・7月以降は一般的に経理職の閑散期となるため、登録者数は増加見込み。特に現職中の方は短期的な活動での転職先決定を目指すため、スピード感のある採用活動が重要。
・36歳以上の登録者が6割を占めており、管理部門職種の中でも特に平均年齢が高い。経験豊富で即戦力になり得る人材が更なる活躍の場を求めているケースが多数。
・転職回数2回以上の割合が全体の約4割。経理として未経験の分野に挑戦したいという理由による転職が多いため、他の管理部門職種と比較し転職回数は多い傾向にある。
・職種別として経理経験者が全体の4割程度、財務・内部監査経験者は1割に満たず、事業・経営企画経験者は4割程度となっている。
■経理・財務・経営企画職の求人動向
◆求人案件数は右肩上がり。ポテンシャル層や実務経験豊富な即戦力層も視野に入れることが採用成功の鍵!
・20代の経理実務経験者・30代前半の月次決算対応可能者は特に売り手市場となっており、一人で複数内定を獲得できる状況。
・特に20代で初めて転職活動を行う層に対しては、監査法人・コンサルティングファームが高額なオファーを出す傾向もあり、競争は激化。
・上記背景から簿記資格保有の経理実務未経験者や実務経験豊富な方へ採用をシフトする企業も増えている。
・開示、連結経験者を求める求人が増えているものの、経験者は少なく採用に苦戦している。
・語学力を必要とする求人も多い状況ではあるが、語学力を持ち合わせた経理職経験者は希少なため、高待遇の提示が必要とされる。
■経理・財務・経営企画職の採用成功POINT
◆面接時間の柔軟な調整と応募受付開始直後の採用決定が重要!
・経理職の方は日中の面接調整が困難。業務終了後、18:00以降に面接実施を行う企業は採用を好調に進めている。
・採用開始後1か月未満で採用成功する案件と採用活動が長期化する案件が二極化してしまっている。採用開始直後に集まった応募母集団でいかに採用を成功させるかが重要。また、
面接回数は2回までに抑え、意向に応じて条件面談ができるスケジュールを確保することがお薦め。
・売り手市場であることから、転職希望者は会社を選べる状況にあり、一次面接段階から的確な情報提供、入社意向醸成を行う必要がある。面接の際に会社概要だけでなく、採用背景、
募集ポジションのミッションを説明したり、評価が高い場合にはその場で何がよかったかをフィードバックするのも効果的。
・開示や連結、語学が必要など、専門性を求めるものの経験者が少ない層を募集する際には、スキルなどを事前に確認の上、面接を確約してアプローチすることが推奨される。
【データ概要】
▼求人マーケット動向
対象:2016年1月1日~2016年6月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
人事・総務職
■人事・総務職の登録者動向
◆6月にかけて「採用・教育担当」「総務担当」の登録者数が増加するも、全体登録数は横ばいで推移。
・3月末に登録が増加して以降、4月に一気に登録が減少し、そこから微増の状況になっている。
・職種別では、新入社員研修・株主総会の準備業務が4~5月で佳境を迎え、落ち着いたタイミングである6月に採用・総務担当の登録者が増加。一方、給与計算・社会保険担当は、賞与月とも重なり繁忙期を迎え、4~6月の登録者数は全体の3%に留まる結果となった。
・年齢別では、35歳までの層が全体の約半数と多くなっているが、その中でも若手層を中心にキャリアチェンジを視野に入れた転職活動が活発になっている。求人数増の売り手市場の影響もあり、現状以上の条件を求める傾向が強くなってきている。
・出身業界に関してはあまり偏りは見られなかった。
■人事・総務職の求人動向
◆求人数は3月以降、徐々に増加傾向。有効求人倍率が高まってきている状況。
・下記グラフにある通り、3月以降の求人増加を背景に有効求人倍率が高まってきている状況。
・職種別では引き続き採用担当ポジションのニーズが高い。加えて、採用難時代を映すかのように、採用人数に拘る「攻めの人事」に適した人材を求める傾向が強く、営業経験者の採用が
増えてきている。
・期初という季節要因も関連して、「教育・研修」といった人材開発系の案件も若干の増加を見せている。
・組織力強化を進める企業が増加し、「給与・社会保険」「労務系」「総務」のニーズも高く、中長期的な組織強化のため、管理職・幹部候補の募集も引き続き見られる。
■人事・総務職の採用成功POINT
◆採用成功の鍵は、「圧倒的なスピード」と「条件」。売り手市場の中で人材の取り合いが激しさを増している。
・前述のとおり、「攻めの人事」に適した人材の採り合い競争は過激化してきている状況。また給与・社会保険/労務・制度ポジションにおいてはそもそもの登録数割合が低いことからも総じて人材不足が顕著な領域となっている。優秀層は採り合いになるため、とにかく選考スピードを速めること、加えて面接では入社意向を高める努力が不可欠。企業によっては現場のエースを面接に同席させて意向醸成を行うケースも増加、今後も獲得合戦は継続すると予想される。面接回数は可能な限り2回で終了させ、条件面談ができるスケジュールで進めることを推奨する。
また上流工程の企画・制度経験のある優秀層をピンポイントで獲得する場合、面接確約での採用アプローチも効果的。
・面接では転職希望者側も見極めを行っているため、単純な会社概要や仕事内容の説明に終始することなく、任せたい「ミッション」や事業に対する「会社としての想い」、あるいは現状で抱えている課題感などを伝えることでお互いの理解を深めていくことが意向醸成に繋がる。一方で、安定性やワークライフバランスへの意識も依然として高く、今後の市場や企業の成長・将来性、その中でどのようなスキルが身に付き、成長していけるかということなど、自社を具体的にアピールし伝える力が重要となってくる。
【データ概要】
▼求人マーケット動向
対象:2016年1月1日~2016年6月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
法務・知的財産職
■法務・知的財産職の登録者動向
◆5月~6月で登録者数が大幅増加。メーカー、出身者の割合が減り、IT・インターネット関連業種出身者が増加。
・登録者の出身業界別割合は、メーカー36%に次いで通信・インターネット関連が22%となっており、そのうち通信・インターネット業界出身者は前回調査時から10ポイントの増加。
・特筆すべきは登録者の年齢で、前回集計時と比較して20代が17%から22%へ増加。逆に40代以降が47%から39%へと大きく減少している。
・職種別の割合では知的財産職が、前回集計時より32%から24%へと大きく減少しており、「一般法務」が「知的財産」を大きく上回る傾向は変わらず76%を占めている。
・求人増加や有効求人倍率の高止まりを背景に離職者の割合も減っており、良い求人があれば転職をしたいという、転職回数2回以下の若手層の登録者が増えているのが特徴。
■法務・知的財産職の求人動向
◆求人数は安定的に増加するも増加ペースは緩やか。
・1月以降、求人数は安定的に増加している。一般法務職では経験が浅い方でも応募可能な求人が増えていることもあり、契約法務経験の有無が決め手になる傾向がある。
・実務レベルの英語力を必要とする案件の割合も高いことも特徴。市場の動きに合わせて引き続きM&Aやアライアンスなど、業容拡大や子会社化、買収などを行う企業が多く、そういった企
業の動きに紐づいて戦略法務や知財戦略などの求人も増えている。
・インハウスロイヤー、あるいは弁理士の採用を積極的に検討する企業が増えている。ロースクールや法学部出身者などの若年層育成を前提とした求人も若干数ではあるが見られる。
■法務・知的財産職の採用成功POINT
◆採用成功の鍵は、「ミッションの共有」と「条件緩和」。
・法務職の登録者数は、他の管理部門系職種と比較すると圧倒的に少ないことから、母集団形成に苦労する傾向。採用が難航・長期化するため、大手企業も弁護士資格はあるが企業
法務の実務経験がない方や、語学力はあるが実務経験は数年程度の方でも書類選考を通している。応募要件の優先順位を明確化し、積極的に面接を行う中でジャッジすることを推
奨。
特に若手層は柔軟性もあり、各社からの人気も高いため、語学ができる、資格がある、ロースクール出身など秀でたものがある場合には、選考スピードを速め早期の内定通知を行いたい。
事前にスキルを確認した上で、面接を確約して上でアプローチすると応募意思を獲得しやすい。
・賞与支給後の転職を考えている層が多いため、7月以降は優秀層が市場に出てくる時期。登録者が増加するこの時期に積極的に面接実施していくことが採用成功につながる。
・今まで培った知識や経験がどのように活かせるかを明確にしたい転職希望者が多いため、組織体制や事業展開、ミッション、入社初期に任される業務を伝えることが意向醸成につながる。
面接時に評価が高い場合には、何が評価につながったかを直接フィードバックすることも効果的。
【データ概要】
▼求人マーケット動向
対象:2016年1月1日~2016年6月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
購買・物流職
■購買・物流職の登録者動向
◆登録者は微増見込み。36歳以上の中堅層の登録が半数以上を占める。
・4~6月は、新年度を迎え落ち着いたタイミングで転職を考えた方々の登録が増加した。
・7~9月は、夏の賞与額を踏まえて転職活動を検討する方が増えるため増加見込み。
・36歳以上の登録が半数以上を占める。一方、20代の購買経験者は希少。
・物流管理・倉庫管理経験者の登録が大半。貿易・購買・調達業務経験者は希少。
・語学を活かす仕事という観点で貿易業務を希望する転職希望者が多く、調達・購買、海外営業などへのキャリアチェンジ希望者も増えている。
・出身業界別で見ると、業務の特性から物流、メーカー、商社が大半を占める。
・物流会社の経験を活かしてメーカーや商社への転職を希望する方が多い。
■購買・物流職の求人動向
◆求人数は微増。語学力、企画力、折衝力、PCスキルを求める求人は総じて多い。
・求人数は、今年3月から微増。新年度を迎えたタイミングで企業側も採用熱を高めている状況。
・貿易、購買、国際物流など、英語を必要とする案件は、企業側としては引き続きニーズが高い。
・購買の経験者が少ないことから、貿易事務など海外とのやり取りが発生する業務経験者を採用し、購買担当として育成する企業が増えている。
・ポテンシャル採用の求人は多くはないが、語学力を活かした職種につきたい若手転職希望者側からのニーズは高く、応募は多く集まる傾向。
■購買・物流職の採用成功POINT
◆求職者のポテンシャル含めた保有スキルの正しい理解と評価、柔軟な面接調整がポイントとなる。
・企業側としては経験業務の親和性から判断して即戦力を求める傾向が強いが、対象者が限られ採用が長期化する傾向が強い。
・ポテンシャル採用で経験の浅い優秀層獲得を視野に入れることが採用成功のポイント。
・直接的な経験がなくとも、語学力、調整力、折衝力など転用可能なスキルを持つ方には積極的に面接機会を設けて判断すると採用可能性が高まる。
・選考回数を2回以下に削減し、意向に応じて社内見学や面談ができるスケジュールを確保することを推奨。
・職種特性上、外出が難しく休暇を取りにくいため、夜19時以降や土日の選考を実施する企業がスムーズに採用を進めている。
【データ概要】
▼求人マーケット動向
対象:2016年1月1日~2016年6月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
企画・マーケティング職
■企画・マーケティング職の登録者動向
◆2016年4月~6月は登録者数が減少傾向。7月以降回復の見込み。
・4~6月全体でみると登録者数は鈍化。7月以降は10月入社を想定した転職希望者の登録により回復基調にある。
・登録者の年齢としては、20代後半・30代前半が多く、全体の46%を占めている。他管理部門職種に比べ41歳以上の割合は低いものの、26%に達している。
・職種としては「商品企画」が34%で1位。次いで「販売促進・プロモーション」が21%と前期同様に多く、業種としては「インターネット・広告業界」が「メーカー」を上回った。
■企画・マーケティング職の求人動向
◆求人倍率は0.62倍。1月~3月と比較すると微減。
・4月入社を迎え一時求人数は落ち着いたものの、10月入社を想定した募集開始により4-6月比106%増加。登録者数が1~3月に比べ減少しているのに対し、
企業側の採用は引き続き活発な状況。
・事業会社の求人としては、商品企画・サービス企画領域の求人が多く、直近ではAIに関連した求人が発生するなど、デジタル領域の重要性はますます高まってくる。
・コンサルティング会社でのマーケティング職のニーズも引き続き高く、第二新卒の若手が未経験からチャレンジできる求人も増えている。
■企画・マーケティング職の採用成功POINT
◆「多様な働き方/キャリアパス」を語り、スピード感を持って選考を進めることが重要。
・「現職より良い求人があれば転職したい」という温度感の登録者が増加している中で、キャリアパスや企業の成長性を見る目は厳しくなっている。
・一方で安定性やワークライフバランスへの意識も依然として高く、働き方の多様性への注目度は高い。キャリアパスの事例や女性の働き方などを求人票や面接の場で 具体的に伝えられる
ことが重要。
・一人の転職希望者が複数内定を獲得している状況が続いており、スピーディに複数の転職希望者を選考し、内定を提示することが採用成功の鍵となっている。
採用成功している企業は、セミナーや面談会開催など間口を広げた母集団形成、選考フローの再設計による選考日数の大幅削減を行っている。
【データ概要】
▼求人マーケット動向
対象:2016年1月1日~2016年6月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
社内SE職
■社内SE職の登録者動向
◆4月に減少するも、5月・6月と大幅増加。7月以降も堅調に推移する見込み。
登録者数は4月に一度減少したが、5月以降は直近1年の中でも最も多い登録人数となっている。
背景としては、6月の賞与支給後に転職を希望する方が転職活動を開始した点、情報収集も兼ねて登録をしている方が増えている点が考えられる。
7月以降は賞与支給を経て、転職活動への意欲の向上が見られる時期であり、登録者は堅調に推移する見込みとなっている。
登録者の年齢が徐々に高年齢化してきている状況は変わらず、全体の約40%が36歳以上の登録者となっており、高年齢の社内SE決定事例も増加傾向にある。
■社内SE職の求人動向
◆求人数は119%と大幅増加、情報システム部門採用強化が企業課題に
社内SEの求人総数としては四半期で119%と大幅増加。7月以降もニーズは高まる見込み。
ベンチャー企業から大手企業まで社内システム強化・内製化のための採用が増加しており、特にクラウド活用、ECサイトやWebサービス開発など、多様化している状態が継続中。
企業規模を問わず、情報システム部門での基幹システム担当の募集・フルスタックエンジニアの募集が増加しており、開発経験・運用監視経験などの下流経験を求められるケースや、企画・要件定義などの上流経験を求められるケース等、求められるレベルも様々である。
■社内SE職の採用成功POINT
◆採用活動におけるスピーディな対応・企業魅力化が採用成功のポイント
引き続き、ITエンジニアの中で社内SEを希望する方は、全体の約3分の2を占めている状況。人気職種ではあるものの、一部の大手企業への応募が集中している状況が見られ、ベンチャー企業・中堅中小企業は採用難航しているケースも多々見られる。登録者の現職比率が高いため平日日中の面接ができず、選考調整に難航し、転職活動を停止される転職希望者も多く見られるようになり、企業側のスピーディな対応が今まで以上に求められている。必要に応じて、平日夜間・土日での面接や、選考回数の調整を行うこと、併せて面接内で転職希望者に自社をアピールすることが重要であり、企業の魅力を転職希望者にわかりやすく伝えることも採用成功のポイントとなる。
【データ概要】
▼求人マーケット動向
対象:2016年1月1日~2016年6月30日にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※1月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
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管理(人事、経理等)・企画・マーケティング部門中途採用マーケットレポート(2016年7月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス