ITエンジニア
ITエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。
コンサルタント(業務/IT)
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比104%と増加傾向
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比106%と増加傾向
- 各論の情報提供や魅力訴求と、募集ターゲットのすそ野を広げることがカギ
コンサルタント(業務/IT)の登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2022年12月に一時減少したものの、2023年1月以降は毎月一定数の転職希望者が登録している状況である。年齢別では30歳以下が約半数を占め、31~40歳が約2割、41歳以上が約3割となっている。
登録時の希望職種としては「ITコンサルタント」が44%、次いで「社内情報システム(社内SE)」が14%となっている。
入社決定先としては「ITコンサルタント」が27%、「社内情報システム(社内SE)」が23%、続いて「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が18%となり、他は少数で分散傾向にある。
事業会社、SIer/ソフトウェアベンダ、Webサービス企業などさまざまな方面でソリューション開発やデジタル化が進む一方で、働き方や環境の改善を希望する登録者も増えている。
コンサルタント(業務/IT)の求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
事業会社、SIer/ソフトウェアベンダ、Webサービス企業といったさまざまな業種・業態の企業において、DXをテーマとしたプロジェクトが主流であり、求人数は右肩上がりに増えている。その期待に応えるべく各種コンサルティングファームやSIerでは、ITコンサルタント人材の獲得競争が激化している。
コンサルタント(業務/IT)の採用成功POINT
転職希望者は、現職でもコンサルティングを行っている場合が多いため、経験者に向けては事業課題や組織課題など任せられるミッションや働き方、環境において他社とどのように違うのか、あるいは具体的な担当プロジェクトの詳細をいかに伝えられるかがポイントになりそうだ。
伝えたい内容としては、自社の採用背景や目指したい未来(ビジョン)、現状の課題とそれに向けての目標(ミッション)など。具体的に情報提供できると採用の差別化につながってくる。
また、昨今ではワークライフバランス実現へのニーズ拡大、コンサルティング未経験者の採用も浸透している傾向にあるが、ネックとして挙がるものは「働き方や入社後キャッチアップの不安」が多い。そのため働き方改善における実例や、入社後のフォロー体制などを伝える事が求人の魅力化につながるだろう。
柔軟な面接調整も採用成功のポイントとなる。各社の採用ターゲットは近しいため、年齢や転職回数、学歴などの要素は極力柔軟に設定することで母集団形成がしやすくなる。
選考の初期段階から、上記のポイントを押さえた情報をさまざまな手段を活用してアプローチすることが肝要である。
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採用成功にむけてアドバイスします。
業務系SE/PG
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比で96%とやや減少
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比104%と増加傾向
- 転職ニーズとその背景を理解して入社後イメージを持たせられる訴求を意識する
業務系SE/PGの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
30歳以下の登録者数は全体の61%と、若年層の登録が半数以上を占めており、前回2022年12月~2023年2月期よりもさらに割合が増えている。
転職希望先として、経験を活かして「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」を希望する方が48%、次いで「社内情報システム(社内SE)」が18%、「Webサービス系エンジニア・プログラマ」が15%と続いている。
実際の転職先としても同職種の「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が51%と大半であり、次に社内SEとして転職している層が3割近くと大きな割合を占めている。
業務系SE/PGの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2022年12月から2023年5月にかけて右肩上がりに求人数が増加している。転職マーケットには同職種のさまざまな求人が表れており、例えばポテンシャル採用を行う企業や新卒採用重視から経験者採用に注力する企業、リーダークラスや管理職候補を求める企業が増えたことで、これを後押ししているという背景がある。
一方で、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行へ伴い、フルリモートワークの就業形態から在宅とリモートワークを合わせたハイブリッド型の働き方へシフトする企業が増えており、これらを訴求する求人も増加しつつある。
業務系SE/PGの採用成功POINT
転職希望者の目を引くポイントは「上流工程に挑戦できる」「自社開発比率が高い」「自分の経験と開発環境の親和性」であるが、加えて「どんなキャリアパスがあるのか」「市場価値が高い経験が積めるのかどうか」を重視する方も多い。
また、オフィスへの出社の頻度が増えてきている背景から、働き方の観点で「リモートワークの有無・頻度」、「フレックス制度の有無」、「所定労働時間の長さ(残業時間)」などに注目する転職希望者も少なくない。
そのため入社後の担当業務だけでなく、キャリアパスや(今後のトレンドや主流になりそうな)獲得可能なスキル・経験など、自社の環境や制度について具体例を交えながらいかに訴求していけるかが採用成功のポイントになるだろう。
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Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比で110%と増加
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比で104%と増加
- 「入社意向醸成に向けた情報提供」と「選考スケジュールの早期化」がカギ
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
年齢層別に見ると、30歳以下がおよそ6割を占めており、若年層の登録が多い。また、登録時には7割近くが「Webサービス系エンジニア・プログラマ」を希望しているが、実際の入社決定先は「業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ」が46%、次いで「Webサービス系エンジニア・プログラマ」が31%、「社内情報システム(社内SE)」が19%、「データサイエンティスト」が4%と続いており、キャリアプランやキャリアパスの多様化が伺える。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
「Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア」を求める求人は、月ごとの求人増減の変化は少ないが、年間を通じて増加傾向にあるのは間違いない。
多くの企業が3年以上の経験を持った担当者クラスやプロジェクトリーダー・マネージャークラスの人材不足を課題に感じており、採用競争は激化の一途を辿っている。
Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニアの採用成功POINT
同職種の経験者は各企業から引く手あまたの状況であるため、最終的な条件提示(待遇面など)が入社決定を左右する。しかしながら以下のフェーズ別の取り組みでも入社意向の醸成は可能であるためしっかりと押さえておきたい。
■応募検討段階
転職希望者は、職域内の関われる技術や環境(新しい技術へ積極的に投資しているか)、規模、希望のキャリアプランが叶うかなど、総合的に検討をしているケースが多い。特に、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行の影響で「リモートワークの有無・頻度」に注目する転職希望者は増えているので、制度・環境整備への取り組みなどは発信していきたい。
■選考段階(書類選考通過後~意思決定)
希望するキャリアプランが叶うかだけでなく、会社やサービスの方針・将来性や社内に技術力の高いエンジニアが数多く在籍している環境であるか、技術勉強会があるかなど、社内の働く人や風土などが自分にマッチするのかを注視している。こうした環境面の情報を面接内でどうすり合わせていくか、アプローチできるかはポイントである。
■その他
オンライン面接の導入や選考フローのシンプル化、土日の選考会を活用するなど、競合他社にスケジュールで遅れを取らないよう柔軟に対応することも採用成功においては大事なポイントである。
自社だけでは難しい、選考段階における意向醸成も
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Webクリエイター
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比115%と増加
- 2023年3月~5月の求人数は、 2022年12月~2023年2月対比99%とほぼ横ばい
- Web領域の採用が過熱傾向。マーケティング要素のある職種は訴求前面に
Webクリエイターの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
年齢層の内訳をみると26歳~30歳が全体の27%と最も比率が高く、次いで41歳以上が24%、25歳以下が18%、そして31歳~35歳が13%と続く。
転職希望先としては、現職の経験を活かせるWeb・モバイルに関わる「Webディレクター」や「Webデザイナー」を希望される方が76%と多く、次いで「出版・広告・販促・印刷」を希望する方が11%、「マーケティング・商品企画・広告宣伝」を希望する方が10%となっている。
Web制作の知見に加え、マーケティング要素のスキルや経験を身につけていきたいという志向性が高まっており、転職決定者の約2割は「マーケティング・商品企画・広告宣伝」職に就いている。
Webクリエイターの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2022年12月~2023年2月期の対比ではやや鈍化したものの求人数全体は増加傾向にある。
採用ターゲットについては即戦力採用が主流となっており、40代の入社決定者も増えている現状だ。
一方で、若年層を取り込むべくポテンシャル採用の動きも広がっている。特に「Web(UI・UX)デザイナー」といった、マーケティング要素の強いWebデザイナー・ディレクター職の採用ニーズが増加している。
Webクリエイターの採用成功POINT
20代後半~30代前半の即戦力のWebクリエイターを採用する企業が増えており、採用難易度は上がっている。経験が多少不足していても、ポテンシャルを重視して人柄や志向性、自己研鑽レベルがマッチする層も視野に入れ、採用、そして育成していくケースも見られる。
クリエイターとしてのスキルに加え、全体的にマーケティングの経験を身に着けていきたい志向性が高まっているため、マーケティングに関する業務内容や教育・研修体制が自社にあるようであれば、これをアピールすると良いだろう。
即戦力採用の場合は、40代の入社決定者も増加傾向にあるため、ミドル~シニア層で経験豊富なWebクリエイターを対象に含め検討していくのも採用成功につながっていくはずだ。
採用のプロが、どんな層を狙ってどんな魅力を打ち出すべきか、データをもとにアドバイスします。
サーバエンジニア
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比100%で横ばい
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比105%で増加
- 携われる技術や環境・制度面をどれだけ魅力的に伝えられるかがポイント
サーバエンジニアの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は3月に減少を見せ、2023年4月と5月で右肩上がりに増加が見られる。3月に関しては年度末・期末という時期もあり全体的に減少を見せていたが、新年度となった4月以降は「部署異動が叶わなかった」、「評価に納得いかなかった」、「夏の賞与後を見据えて転職活動を始めたい」など、さまざまな理由から登録者数は増加へ転じることとなった。
サーバエンジニアの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
求人数の傾向は、昨今のDX推進のニーズがあることから毎月右肩上がりの様相を見せており、全体的に増加傾向と言える。
求人票には、例えば「設計構築などの上流工程に関われる」、あるいは「クラウド周りの経験を積むことが出来る」といった記載があると、キャリアアップを求める転職希望者から応募が集まりやすい傾向がある。
加えて、コロナ禍で採用できていなかった大手・中小のSIer、自社サービスを持つ企業やコンサルティングファームなどがポテンシャル採用に大きくかじを取っているため、それに合わせて各社もポテンシャル採用へシフトする動きが見られる。
転職希望者のニーズとしては、「年収アップしたい」といった待遇面での要望に加え、リモート勤務可など環境面での条件を掲げている方も少なくない。人材獲得に向けた競合環境が厳しくなる中、企業側の動きとしてもリモート勤務ができる環境を整えたり、給与の提示金額を引き上げるケースが各社で活発化している。
サーバエンジニアの採用成功POINT
転職希望者のニーズとして「今の会社より給与面やはたらく環境が改善されるのであれば転職する」、「上流工程に関わりたい」、「クラウド系の経験を積みたい」、「在宅勤務を実施したい」といった環境面やスキルアップに言及した希望が目立つ。
そのため転職後(入社後)のイメージを語れる準備をしておくことが大事である。例えば、「就業後は具体的にどんな業務に関わり、どんな待遇になるのか」、「現職から環境を移すことでキャリアアップや自分の市場価値はどうなるのか」、「入社後のキャリアパスについてどのような制度やモデルケースがあるのか」――など。これらを求人票などで明確に、そして魅力的に伝えられるかで母集団形成の実績が変わるだろう。
また、「リモートワークの頻度」について関心を持つ転職希望者が一定数いることも押さえておきたい。意思決定フェーズでも重要な要素になるため注意が必要だ。
複数の企業から内定を獲得する転職希望者も多いことから、上記訴求ポイントを押さえつつ、「育成環境の実態」「入社後の現場配属への流れ」「現場経験からのキャリアステップ」「年収カーブ」などを整理することが他社との差別化につながる。
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転職希望者の意向をふまえてアドバイスします。
ネットワークエンジニア
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比117%と増加
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比104%と微増
- カギは「就業環境に関する情報の提供」、「未経験者の応募条件緩和」
ネットワークエンジニアの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者層の内訳を見ると30歳以下が61%を占めており、依然若手層の登録が多い傾向にある。夏の賞与後や四半期の変わり目となる10月に向けて、転職活動を始めたいという登録者からの相談が徐々に増えてきており、これが登録者数の増加に少なからず影響を与えている。
ネットワークエンジニアの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
未経験・微経験層の採用が活発化している中、2023年度の採用計画が決まり、新規求人を立ち上げる企業が増えている。
転職希望者は「キャリアアップ」「年収など待遇面の改善」に加え、働き方の選択肢として「フルリモート」「一部リモート」を希望条件として挙げるケースが多いため、こうした希望を叶えられる職場であることをPRするために各社は求人票など情報開示している。そうした求人票を作る企業から採用決定者が生まれている傾向が高い。
ネットワークエンジニアの採用成功POINT
ネットワークエンジニアの転職状況は、「最新技術」「大規模案件」「グローバル」といったトレンドワードで流動していく業界であることは従来のままだ。そのため、「どんな案件にアサインできるのか」や「どんな技術を扱えるのか」といった点を訴求しつつ、「育成環境の実態」「入社後の現場配属への流れ」「現場経験からのステップアップ」などを明確にすることが採用成功の秘訣となるだろう。
また、新型コロナウイルスが5類感染症に移行することから、従来の出社体制へと戻す企業が増えてくる一方で、「リモート勤務がしづらくなった」、あるいは「リモート勤務できなくなったので、リモート環境のある職場を探している」といった転職希望者も増えている。こうしたニーズに対応した職場環境を整えることも応募を集める要因となる。
また、同領域で未経験の転職希望者は、必須条件や歓迎条件を見て応募を躊躇する方も多い。そのため「資格保有者であれば経験不問」など、一部の要件を緩和する内容が記載されていると応募につながるだろう。
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社内SE
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比で108%と増加傾向
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比で104%と増加傾向
- 給与・待遇面で採用競合に負けない訴求ポイントをつくる
社内SEの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者数は2022年12月~2023年2月と比較しても増加傾向にある。
社内SEの年齢層は、ほかの職種と比べて世代間の差が少なく、30歳以下が39%、31歳~40歳が26%、41歳以上が35%となっている。やや若手層の登録が多いものの、全体的にさまざまな年齢層が満遍なく登録しているといった印象だ。
登録者側にもエンジニア全体が売り手市場である事が浸透しており、強い転職希望があるわけではないが、「いまよりも良い条件で転職できるなら話だけでも聞いてみたい」といったカジュアルな登録・転職相談も増えており、転職潜在層が多い状況が続いている。
社内SEの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
事業会社において、「DX推進」による業務改革や新規事業・新規サービス開発のニーズは増え続けており、新規求人数は乱高下することなく安定して推移している。
求人の採用ターゲットとして、①「親和性の高い業務知識や内製化を進めるための高い技術力を求める採用」と②「開発経験2~3年程度を有するポテンシャル採用」の2極化が進んでいる傾向にある。特に②のポテンシャル層の採用活動が活発化しており、数年前と比較しても育成を前提とした採用(求人)も増えてきている。
社内SEの採用成功POINT
依然として社内SE希望の登録者は多いものの、ITエンジニア全体の採用ニーズが高く、人材の獲得競争がさらに激しさを増している。
複数の企業を併願・内定を獲得する求職者も多く、システムベンダーや自社サービスを持つ企業、コンサルティングファームなどと競合し、給与・待遇面で良い条件を提示されて入社へと至るケースも増えている。
そのため、「システム企画から案件に参画できる」「ベンダーコントロールを通じてマネジメント経験が積める」「内製化を進めているので開発経験を活かせる」といった社内SE自体の魅力を訴求することはもちろん、自社の事業戦略・DX戦略によって実現したい「具体的な目標や世界観」「他社との差別化(競合優位性)」などをPRすることが必要となってきている。この点が疎かになってしまうと最終的に年収などの条件比較などで採用競合に競り負けてしまうケースも出てきてしまうだろう。
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セキュリティエンジニア
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比で111%と増加
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比で103%と微増
- 育成を前提にした採用枠拡大や詳細な業務内容の情報開示で応募を集める
セキュリティエンジニアの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
セキュリティエンジニアの登録者数は、ITエンジニアの他の職種と比較して経験者が少ない状況であることに変化はない。年齢層の割合は、30歳以下が55%と全体の半数以上。次いで41歳以上が25%、31~40歳以下の中堅層が少ない状況も変わりがない。
転職先の希望職種は「セキュリティエンジニア」が約7割を占めており、スキル・経験を活かした転職を考えている方が大半だ。若手層のセキュリティエンジニア職への志望数は徐々に増えており、セキュリティ業務の注目度は今後もさらに高まっていくものと考えられる。
実際に、セキュリティ以外の領域のエンジニアに対してセキュリティエンジニア職を提案した場合、特に若手エンジニアの反応は良く、選択肢の一つとして検討する方も一定数いる。
セキュリティエンジニアの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
リモートワークの普及、大手企業の情報漏洩やサイバー攻撃被害などの脅威に対して危機感を持っている企業は増えており、今後もポテンシャル層をターゲットとした求人の増加は確実と思われる。
直近では、セキュリティコンサルタント職について、セキュリティ業務の経験が浅い若手の求職者であっても、意欲を評価し大手コンサルティング企業から複数合格者が出ているケースも見られる。
社内SEのセキュリティ担当ポジションに関しても、大手企業にて微経験セキュリティエンジニアに合格が出ており、中途市場でのセキュリティ人材需要が高まっている様子が伺える。
また、資格取得や知識・意欲があればセキュリティ業務の実務経験を不問とする求人も一定数あり、企業内での育成や資格取得を支援する環境を整えている。
セキュリティエンジニアの採用成功POINT
経験豊富なセキュリティエンジニアは、転職市場において絶対数が少ないため、即戦力採用は難しい。また、若手未経験・微経験者がセキュリティエンジニアを目指すといったケースもあるため、育成を前提に採用枠を検討できれば、さらに採用のチャンスは広がっていくだろう。
業務内容では、SOC(Security Operation Center)業務、SIRT(Company SIRT)業務、セキュリティポリシーの作成など、その経験は多岐に渡る領域なので、採用側としてはどのような条件や魅力的なキャリアパスがあるのか、などをうまく訴求することができれば、採用成功に近づくだろう。
母集団形成のために、何をどう打ち出すべきか、データをもとにアドバイスします。
データサイエンティスト
- 2023年3月~5月の登録者数は、2022年12月~2023年2月対比で119%と増加
- 2023年3月~5月の求人数は、2022年12月~2023年2月対比で105%と増加
- 経験者・ポテンシャル層採用ともに業務の具体的な内容を訴求に反映する
データサイエンティストの登録者動向
対象:2023年3月~5月にdodaにご登録いただいた方。
登録者の年齢別で見ると、26歳~30歳が39%、次いで25歳以下が19%と続くため、30歳以下の登録者割合は60%近い数値を占めている。
希望職種別で見ると、実に80%の方が「データサイエンティスト」の継続を希望し、次いで「データアナリスト・データサイエンティスト・リサーチャー」、「社内情報システム(社内SE)」への転向を目指す傾向にある。
実際の決定職種別で見ると、43%が「データサイエンティスト」での決定となっているが、さまざまな職種へ転職をしており、スキル・経験を活かして新たなキャリアをスタートさせている。
データサイエンティストの求人動向
対象:2022年12月~2023年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。
2022年12月~2023年2月期同様に増加傾向である。昨今のDX推進に伴う案件の増加により、事業会社、代理店などでもニーズが増えていることが要因と推察される。
一方、育成前提で未経験者採用枠などを設けている企業においても、「自己研鑽の有無」「SQLの使用経験」など、データサイエンティストとしての基礎知識や素養を求める求人が増えており、採用要件の細分化・多様化が進んでいる。
データサイエンティストの採用成功POINT
データサイエンティスト経験者は、学生時代からデータ分析の知見を深めていたり、業務内容に対する希望を明確に持っていることが多い。
そのため、業務内容(例:データクレンジングがメインなのか、提案まで行えるのか、など)や得られるスキルだけではなく取り扱うデータ数や、対象の業界、分野に関しても明確に求人票へ記載することが求められる。
未経験者やポテンシャル層にアプローチする場合は、どんなスキルや知見をどこまで求めるのか、どのようなサポート体制下で成長できるのかを具体的に記載することによって応募獲得につながりやすくなるだろう。
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