モノづくりエンジニア中途採用マーケットレポート(2023年2月発行)

2023年2月発行
職種別マーケットレポート

モノづくりエンジニア

モノづくりエンジニア中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人・登録者から、下記の職種の登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。

機械設計

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で100%と横ばい傾向
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で115%と増加傾向
  • 市況感に合わせた適切な求人要件(ターゲット・年収)を設定、具体的な魅力を訴求する

機械設計の登録者動向

登録者詳細
機械設計の登録者動向(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者の年齢層で見ると、26歳~30歳が32%ともっとも多く、次いで41歳以上の23%となっている。全体的には35歳以下の割合が67%を占めて多数となっている。最終学歴別で見ると、大学院卒・大学卒が約7割を占める結果となった。
また、転職回数は、0回~1回の方が78%と多く、同職種は初めて転職活動をされるケースが多いことが見て取れる。一方で20代の早期からスキルアップについて考える方も少なくない。キャリアやスキル向上を重視して企業選びを行う傾向にあり、そのような環境があるかどうかを転職活動の中で情報収集している模様である。

機械設計の求人動向

求人マーケット動向
機械設計の求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

22年度は、下期に入り求人数が増加傾向に転じている。育成を前提とした若手ポテンシャル求人はもちろん、生産体制の強化を目的とした即戦力となる中堅層をターゲットとした求人などその種類も豊富だ。
また、設計業務に留まらず、市場分析・企画立案など、製品開発の上流を担うような求人や、部品単位・ユニット単位で業務が分解・細分化された求人など、求人の多様化が見られることも特徴である。
同職種の採用活動は長期化する傾向にあり、母集団形成を目的とした採用ターゲットの見直しや面接確約型のアプローチ、早期の人材獲得を目的とした選考プロセスの見直しを図る企業が増えているようだ。

機械設計の採用成功POINT

今後も求人数が増加を続けると見られるため、採用ターゲットや要件、待遇を市況感に合わせて見直すことも必要である。
他社求人と差別化を図るためにも、以下のポイントに沿って具体的な魅力を訴求するとよいだろう。

  • どんな製品を設計するのか、どのフェーズ(企画立案、構想設計、基本設計、詳細設計、試作評価など)を任せるのか、を明確化すること
  • 採用背景を鑑み、求めるスキルや年収などの条件を適正化すること
  • 求めている人物像に対して必要な情報(採用背景、組織のミッション、担当する業務内容の詳細、入社後のキャリア、教育体制など)を求人票へ落とし込むこと
機械設計職の採用には、応募前の転職希望者と直接話せる
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回路設計

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で101%とほぼ一定水準
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~2022年10月対比111%と増加傾向
  • 常に新しいアプローチを模索し、少しでも多くの求職者への接点を増やすことがポイント

回路設計の登録者動向

登録者詳細
回路設計の登録者動向(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者の直近の動向は、12月で一時的に登録数は落ち込んだものの全体的には一定の水準で推移している。学歴、年齢構成、転職回数なども2022年8月~10月期と比べて大きな変化はない。
転職希望者の特徴としては、大学院卒・大学卒などの比率が高く、転職をあまり経験していない方が多い。
採用要件を定める際は、求めるスキルや経験を基準にしつつも、年齢や転職回数などには捉われないようにすることが採用成功のポイントとなるだろう。

回路設計の求人動向

求人マーケット動向
回路設計の求人マーケット動向(2023年2月)

対象: 2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2022年8月~2022年10月対比で増加している。同職種は、年間を通して求人数が増え続けており、求人倍率は約30倍を超える状況となった。採用の難易度が非常に高い職種の一つである。
また、新卒採用では人材が充足せず、中途採用枠として第二新卒を採用する企業も増えているため、どの年代をターゲットとしても採用競合がいる状態は変わらない。直近では、50代以上の経験者を採用するケースや、大手メーカーが幅広い層を採用のターゲットに含めて採用成功するといったケースも増えてきている。
一方で、半導体デバイスメーカーを中心に採用ニーズが高まっており、半導体、5G向けのスマートフォン部品、高周波部品設計などを対象とした求人が増加傾向にある。今後もこの傾向は続くと想定されている。
ほかにも異業界から人材獲得を図る完成車メーカーや電機メーカーも多く、そうした要件を満たす求人も顕在化している状況である。

回路設計の採用成功POINT

  • アナログ回路設計は、40~50代に経験のあるエンジニアの登録が多いため、大手メーカーを始め50代の採用を始めている企業も増えてきている。そのため幅広い業務経験や経験年数をターゲットにする。
  • 30代~40代の即戦力層の登録割合が低いため、「26歳~30歳」の年齢層へ向けて「若手を育てる研修の仕組み」や「風土」についてアピールできると良い。
  • 会社の安定性や将来性を気にする転職希望者も多いため、取り扱い製品だけではなく、事業戦略や企業の成長性を伝える工夫が必要である。
  • 異業界からの人材獲得を図っていく上では、「具体的にどういった経験がどのように活かせるか」までを求人票に落とし込んでいくことが重要。
  • 転職在層も多くいるため、人材紹介だけではなく、ダイレクトリクルーティングなどを活用して転職潜在層にもアプローチができる採用手法を検討していく。
  • 選考要素を伴わないカジュアル面談や応募意思不問のセミナーなどの開催も有効である。
  • 「アルムナイ採用」「タレントプール関連のシステム導入」など多様な採用手法を検討する。
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組み込み・制御設計

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で107%と増加
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で112%と大幅に増加
  • ターゲット設定の見直しと採用手法の検討、転職希望者への情報提供の差別化がカギ

組み込み・制御設計の登録者動向

登録者詳細
組み込み・制御設計の登録者動向(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

同職種は、経験者の絶対数が少ないことに加え、DXやIoTのニーズの高まりなどを受けて、異業界や異職種への転職も活発であるため、モノづくりエンジニアの中でもっとも採用が難しい職種の一つとなっている。
年齢層としては30歳以下が48%、31歳~40歳が26%、41歳以上が26%となっており、若手の登録者がやや多い傾向にある。
転職が初めてという登録者は約6割もいるため、転職活動に不慣れな方や慎重に進める方などが少なくない。
希少性と高い採用ニーズから、転職希望者が一度活動をし始めると、選考から採用までのスピードは早い。短期間の転職活動になる傾向が強いため、自社の選考はスピーディに進めることが吉となるだろう。

組み込み・制御設計の求人動向

求人マーケット動向
組み込み・制御設計の求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数は、前年同時期(2021年11月~2022年1月)と比較しても141%増加している。特に自動車業界と半導体・電子部品業界の動きが顕著である。業務経験が豊富な即戦力人材への需要が集中している状況だが、若手もしくはシニア層の採用や異業界からの採用も活発だ。特にソフトウェア、DX、IoTなどの分野では業界を問わず採用ターゲットが大きく重なるため、今後も各社の獲得競争はより激化していくものと見られている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響や、「CASE」「MaaS」など自動車業界を筆頭にそのトレンドや変化も激しく、組み込み系求人の市場はまだまだ厳しい状況が予想される。

組み込み・制御設計の採用成功POINT

採用ターゲットによっては母集団形成に苦戦するため、人材紹介以外の手法(転職フェア、求人広告、オンラインイベントなど)の活用でアプローチ先を広げる必要がある。また、応募者の転職理由(比較的多いものは「先進的な技術開発に携わりたい」「グローバルに活躍できるフィールドがある」「企業安定性」など)に合わせて、従来以上の「採用・事業競合他社を意識した」訴求を行うのがベスト。
また組み込み系の転職希望者は、(転職活動の)稼働率の低さも目立つ。データベースに眠る未稼働層へのアプローチも行いたい。
そのため以下のポイントが重要となってくるだろう。

  • 募集が集中する中堅層以外のベテラン層の採用や、学歴不問の若手ポテンシャル採用も積極的に行っていく
  • 事業の展望や期待するミッションなど、職務内容に興味を持たせる詳細な情報提供を十分に行う
  • 選考期間や面接回数を短縮し、選考途中の辞退を防ぐなど採用手法を工夫する
    (例:応募者に応じて土曜日面接を実施するなど)
  • ダイレクトリクルーティングや応募意思不問のカジュアル説明会などで未稼働層(潜在層)にアプローチする
獲得競争が激化している組み込み・制御設計職の採用には、
スキルある即戦力人材のみを集客して直接口説ける
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品質管理(品質保証)

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~2022年10月対比で102%と横ばい
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で109%と増加
  • 採用ターゲットに合わせて訴求ポイントや求人情報をより明確化する

品質管理(品質保証)の登録者動向

登録者詳細
品質管理(品質保証)の登録者動向(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年2月にdodaにご登録いただいた方

登録者の年齢別で見ると、41歳以上の割合が31%となり、エンジニア職種の中でもっとも高い。
経験している業務内容を見ると、20~30代は測定器を用いた製品の検査業務をメインで担当した方が多く、QMS(品質管理システム)構築や内部監査などといった上流の経験がある方は希少である。
主な転職理由としては、「人員不足による業務過多」「将来性への不安」「異業界・異職種にチャレンジしてスキルアップしたい」「より上流の業務にチャレンジして市場価値を高めたい」という理由が多い。

品質管理(品質保証)の求人動向

求人マーケット動向
品質管理(品質保証)の求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2022年4月から右肩上がりに求人数は増加しており、2022年4月と2023年1月を比較すると、どちらも約2割増となっている状況だ。
募集ポジションについても「評価、解析・製品上市のための法規認証に関する求人」や、「品質マネジメントシステムの構築に関する求人」など、コンプライアンスへの意識への高まりもあり、多種多様な求人が顕在化している。
即戦力採用の募集が多く、40代の採用決定者も増加傾向にある。一方で、ポテンシャル採用の動きも広がっており、業務未経験者向けの求人も増えてきている。

品質管理(品質保証)の採用成功POINT

企業により部門の名称が異なることも多いため、まずは一般的な職種名称に合わせて求人情報を精査することが重要。その上で、各人のミッションや、業務範囲、組織構成や働き方、キャリアパスなどを明確化し、他社と求人での差別化を図り、採用したい人材(即戦力or業務未経験)の要件に合わせて募集内容を見直すことが大切だ。
特に即戦力層にアプローチするのであれば、その企業における「品質」に対する考え方や重要度、期待や任せたい仕事のミッションなど前面に出すことで求人の魅力化につながる。

「採用につながる職種名称は?」「何をアピールすれば魅力化できる?」など
求人票の作成において悩むことの多い品質管理。
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生産技術・プロセスエンジニア

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で102%と微増
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で94%と減少
  • 採用要件を詳細に定め、会社の目指すビジョンと採用背景やミッションを訴求する

生産技術・プロセスエンジニアの登録者動向

登録者詳細
生産技術・プロセスエンジニアの登録者詳細(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者数は月別で変動はあるものの、全体的にはここ1年間で大きな変動は見られない。
登録者の最終学歴の内訳としては、大学卒・大学院卒の合計が55%となっている一方で、高等学校卒は29%と他職種と比べると比較的大きなウエイトを占める傾向となっている。
登録者の傾向として、高校を卒業し、製造現場におけるモノづくりを経験した後、生産技術として知識や技術を身に付けた即戦力人材も少なくない。
転職理由としては、「勤務地を変えたい」「新しい技術に挑戦できる環境に身を置きたい」といったものが多いようだ。

生産技術・プロセスエンジニアの求人動向

求人マーケット動向
生産技術・プロセスエンジニアの求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2022年11月の求人数は年間で最多となった。12月から23年1月にかけて求人数が減少したのは、2023年4月以降の入社者に向けて採用活動の比重をシフトさせたことが背景として考えられる。
グローバル市場における競争力強化に向けた製造ラインの再編、自動化、IoT活用などの動きが活発化した現在において、特に設備導入や設備設計の経験者の採用が活況となっている。そこに機電系メーカーや化学メーカーなども続々と採用活動を加速させている状況だ。そのため採用の目的に沿って、社内教育前提の未経験者採用や第二新卒といったポテンシャル採用、あるいは中堅・ベテラン層を採用するなど幅広く獲得していくことが重要である。

生産技術・プロセスエンジニアの採用成功POINT

求人数が増えている中でも、求職者の増加が少ないことから1求人あたりの応募者数は減少傾向にある。そのため競合他社との差別化がポイントとなってくるほか、いかに効率的に応募獲得を狙っていくかなどの採用プロセスの見直しも検討したほうが良い。
求人の魅力付けや差別化のポイントは、採用背景やミッションを明確化した上で、どのような経験を積むことが出来るのか、どのようなスキルやキャリアパスを得ることが出来るのかなどを開示することである。
経験者の採用難度が高まっている同職種では、ポテンシャルのある若手の採用(バックグラウンドでの採用)にシフトし、社内での教育を前提とする求人も増加している。そのため、若手層の獲得では母集団形成が叶わない求人も少なくない。また、ポジションによっては、自動化やIoT化がミッションとなっており、生産技術/プロセス開発の知見だけでなく、システム系の知見を合わせて求めるケースもあるが、双方を持ち合わせている方は非常にまれ。そこで求人を分割して、例えば1つのポジションであったものを2名枠として採用するなどといった手法も有効になるだろう。

有効ターゲットの広げ方や他社とどう差別化するか…
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フィールドエンジニア・カスタマーサポート

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で106%と増加
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で69%と減少
  • 求人増加ペースは鈍化したが、求人倍率は高い状態。適切なターゲット設定と効果的な魅力訴求が重要

フィールドエンジニア・カスタマーサポートの登録者動向

登録者詳細
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの登録者詳細(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者の属性としては、年齢別では41歳以上が全体の28%と最も多く、次いで26~30歳が25%。転職回数は0~1回が64%を占める。学歴は大卒が38%と最も多く、次いで高卒が28%であった。
年齢を問わず、同職種の転職理由としては「出張や緊急対応が多く精神的・体力的につらい」という働き方に対するものが多いため、就業時間や休日・休暇に関する相談が多い。
若手層であればキャリアチェンジを希望される方も多いのが特徴。年齢が高い方に関しては、経験は活かしながらも「働き方改善」が見込める企業への転職を志望される方が多い。

フィールドエンジニア・カスタマーサポートの求人動向

求人マーケット動向
フィールドエンジニア・カスタマーサポートの求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数が大きく増加した前2022年8月~10月期と比較するとその減少幅は大きなものとなった。近年は増加傾向にあったが、そのペースは鈍化したものの、22年4月と5月の春先と比べた場合、その増加は150%以上となっており、2022年度全体としては求人数が大きく増加したと言える。
採用成功に結び付いている求人は「ポテンシャル採用」「学歴不問」「第二新卒歓迎」といった属性の求人が多い。登録者数と求人数のギャップが大きいマーケットにおいて、フィールドエンジニア職の経験者や、取り扱い製品の親和性を要する求人、また増加傾向にある海外プラント向けの英語力を要する求人では採用に苦戦する状況が続いている。

フィールドエンジニア・カスタマーサポートの採用成功POINT

多くの企業が採用ターゲットの見直しを進めており、フィールドエンジニアやカスタマーサポートの経験がない転職希望者に対しても、「機械系の学部・学科卒可」や「特定の工具や機器を使用したことがあること」「製造オペレーターの経験」などを応募要件としているケースもある。
最終学歴や職歴の面で見ると、同職種はもっとも幅広い層の登録があることから、「最終学歴」、「転職回数」などの選考基準を見直すことで、より多くの採用機会に恵まれるだろう。
また、他社求人に対して差別化するならば、働き方(休日について、出張範囲・頻度・期間、残業時間、休日出勤の有無・頻度など)や育成制度に関する情報を魅力付けして訴求すると良い。
選考フローについても「オンライン面接の実施」「19時以降の面接調整」といった内容を設定することで、日中は業務に追われている求職者の応募喚起にもつながるはずだ。

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研究開発(化学)

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で104%と微増
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で115%と増加
  • ターゲットや選考フローの見直し、求人情報の潤沢化など、早めのスタートがポイント

研究開発(化学)の登録者動向

登録者詳細
研究開発(化学)の登録者詳細(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者の内訳は変わらず、30歳以下の若手層の登録者が52%を占めており、最終学歴に関しては大学院卒が50%、大学卒が27%と大きな割合を占めている。
転職回数別に見ると、0回が65%を占めているのも目を引く項目だ。初めての転職活動において、情報収集など慎重に行動するケースも同職種ではよく見られる。そのため提供する情報量の多さがキーポイントになるだろう。
また転職希望者の志向性は、会社の待遇(評価基準)や、活躍できる環境かどうかに関心を寄せており、これらの情報をしっかりと見極めてから応募する傾向が強い。その背景として、昨今、事業の選択と集中、制度改革などを行っている企業が多く、登録者の転職理由としても「在籍事業が注力・投資されない」「自分の仕事が不利になるような制度に変更される」といった声の高まりからくるものと推察されている。その中でも自身のキャリアを見直して転職活動を積極的に行う方も多く、転職の意向が高いことも特筆される。

研究開発(化学)の求人動向

求人マーケット動向
研究開発(化学)の求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

求人数は転職市場においても多く、2022年8月~10月と比較しても115%増加と活況である。
新規の求人から短期間で採用決定となるケースは珍しいため、2023年4月からはじまる採用に向けて早期から募集を開始する企業も増えている。
市場のトレンドとしては、「ヘルスケア領域」「半導体関連領域」「電池材料領域」「化学×ITのデジタルトランスフォーメーション」「カーボンニュートラル」に関する求人が、大手・中堅など会社の規模を問わず増加傾向にある。また既存の募集内容や採用要件を見直し、ポテンシャル層や第二新卒層向けの求人として再スタートする求人も増えてきた。

研究開発(化学)の採用成功POINT

2021年度に比べて求人数は増加傾向にある中、競合が多くなったことでこれまで通りのやり方やターゲット設定では採用成功に至らないケースも目立つようになった。23年度も今年度以上に求人が増えることが予測されるため、前倒しで新年度の求人をオープンする、既存求人の見直しなどを行う、企業側からポジションを打診するポジションサーチ求人を行うなどして、先手を打っていきたいところだ。
特に、研究開発職は、求める経験・能力が限定的であることが多いため、他職種と比較して募集要項を適時見直すことも大事だろう。基本的に転職希望者は「転職意欲が高くない」「転職に慎重である」傾向があるため、採用背景や事業・部署のミッション、研究開発のテーマ、就業環境、キャリアステップ、社風などの会社と求人情報を余すことなく開示すると採用成功に近づく。
さらに、各企業において「研究開発」と言っても業務の幅が異なることが多いため、どこからどこまでが当該ポジションによる職務範囲なのか(例:量産化フェーズからは別部門が対応するのか、量産化まで対応するのか、量産化・工場の安定稼働まで対応するのか など)を明確に記載する必要がある。
一方、競合が多い中で、特に選考中の辞退、最終面接合格後の辞退は避けたい。選考フローの短縮や面接内容の見直しなどにより、採用候補者の意向を醸成することで採用の成功確率が上がるだろう。

転職市場に合った要件定義、選考段階での詳細な情報提供、選考スケジュールの調整など…
各採用過程で、候補者心理を踏まえた対応が必要に。
doda人材紹介サービスなら、採用のプロが採用成功にむけてアドバイスします。

設計職(建築・土木)

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者は、2022年8月~10月対比で108%と増加傾向
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~10月対比で94%とほぼ横ばい
  • 自社の強みを明確にして訴求。市況に合わせて採用ターゲットの見直しは柔軟に

設計職(建築・土木)の登録者動向

登録者詳細
設計職(建築・土木)の登録者詳細(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者数は2022年12月に大幅に減少したが、1月に大きく回復し、直近一年ではもっとも登録者が多い期間となった。年末から年始の長期休みをきっかけに、4月入社に向けて転職をスタートさせる転職希望者が多く見られたのも特徴だった。また、一級建築士の合格発表が年末にあったこともあり、その結果をきっかけに登録者が増えたことも要因である。
建築関連の転職希望者の志向性は、「働き方の改善」や「担当案件の幅を広げる」といったキャリアアップに関する希望も多い。直近では、業界の将来性を考えて、新築戸建ての設計業務からリノベーションやリフォームの設計へ領域をシフトするなど、転職の内容もさまざまとなっている。

設計職(建築・土木)の求人動向

求人マーケット動向
設計職(建築・土木)の求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、工事の延期や中止、戸建てニーズの停滞を受け、大手・中小に関わらず一部ストップしていた採用が再開され始めている。中堅のベテラン層の採用ニーズがもっとも高く、各社の求める人材が重複しており、求人倍率が高まる傾向にある。
面接に関してはWebを活用する企業が増えてきており、未導入の企業は少ない。一級建築士、監理技術者などの資格取得者の採用難易度は変わらず高く、シニア層の採用を進める企業も多くなってきているが、各所で苦戦が続いている。
また、設計補助・CADオペレーター、アウトソース企業での設計業務を少しでも経験したことのある人材を、採用後に育成していこうとする方針を採る企業も少なくない。そのようなケースも事例として増えてきた印象だ。

設計職(建築・土木)の採用成功POINT

  • 採用競争率の高い職種となるので、自社の強みは何か、中途入社者は自社のどこに魅力を感じて入社しているのかなどの状況を棚卸しして、積極的に転職マーケットに訴求し自社の存在感を高める。
  • 就業環境改善(残業や土日の出勤、リモートワークなど)を転職理由にする希望者が多く、就業環境整備への取り組みや、休日、残業実態などの明記が応募意思獲得につながる。
  • 30代の有資格者である「即戦力ゾーン」を求める求人が多く、求人倍率は非常に高い。20代だけでなくシニア層の積極的な受け入れも検討の余地あり。いかに自社の強みを打ち出すかが重要となる。
  • 設計職の場合、ビジュアライズされた情報(物件の写真など)がある方が応募につながりやすく、自社HPの改修、求人広告の利用など多角的な採用手法も検討すべきである。
  • 採用難易度の高さや競合他社の動向を踏まえた上で、想定しているターゲットのスキル・資格・経験は本当に全て必要であるのか、どの要件を優先度高く定義するか、などを整理・再定義する。雇用形態、処遇条件のみならず、自社の業務内容はどのターゲットに魅力的に見えるのかなど、客観的な視点で考えることが重要である。
  • 本職種における応募者は、複数社で書類選考が通過しており、現職も多忙である方が多いため、Web面接の活用だけでなく面接の日時も大きく影響する。夜間帯(19時以降)の面接や土日の面接なども実施すると有利に採用活動を進められる。
多角的な採用手法を駆使することがポイントの設計職(建築・土木)。
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施工管理(建築・土木)

ここがポイント
  • 2022年11月~2023年1月の登録者数は、2022年8月~10月対比で101%の増加
  • 2022年11月~2023年1月の求人数は、2022年8月~2022年10月対比114%に増加
  • 自社の特徴・魅力を見極め、適切なターゲットに訴求することが重要

施工管理(建築・土木)の登録者動向

登録者詳細
施工管理(建築・土木)の登録者詳細(2023年2月)

※対象:2022年11月~2023年1月にdodaにご登録いただいた方

登録者数は、2022年8月~10月対比で101%の増加。中でも1月の増加が目立ち、今年度内では過去最高水準となった。
登録者層は大きく変わらないが、41歳以上の割合が微増。また、依然として若手層の転職活動が活況である。最終学歴では、大学卒が52%と他職種と比較してもっとも高い割合を占めている。
転職理由としては、「残業時間」「休日出勤」などの就業環境の改善、ほかには「トップダウンな社風に疑問」など会社風土に言及した声もある。
若年層は、キャリアチェンジを希望する方が多いものの、未経験求人の減少に伴い転職活動が長期化してしまうケースも散見された。

施工管理(建築・土木)の求人動向

求人マーケット動向
施工管理(建築・土木)の求人マーケット動向(2023年2月)

対象:2022年8月~2023年1月にdodaにご登録いただいた求人件数と登録者数
※2022年8月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

全ての技術系職種の中では求人数がもっとも多く、採用難易度も引き続き高い。しかしながら23年度の人員計画を見据えて採用熱度が上がっている企業も多く、採用活動自体は全体で活発化していると言える。
未経験者採用は、コロナ禍前と比較し減少傾向で、即戦力中心の採用が増えている。
一方で、経験者採用は競争がより激しくなっているため、長期にわたり採用ができていない場合は、応募の資格要件・必須要件などの緩和を検討する必要があるだろう。

施工管理(建築・土木)の採用成功POINT

  • 全技術系職種の中でも求人数が多いため、自社の求人が目に留まりやすいようアプローチのポイントは精査していく必要がある。例えば、自社の強みは何か、働き方、案件内容・規模、技術力、スキルアップなど、どの点を転職希望者に訴求していくのが良いかを言語化していくことで差別化につながる。特に就業環境は、具体的な事例や整えられている理由などを整理して訴求することが重要である。
  • 経験者採用の場合、資格・スキル・経験年数を限定しない幅広い採用ターゲットを検討したい。資格取得者をターゲットとした採用はどの企業も行っているため、即戦力性と市況感を考慮した設定にすると、より効果的な採用が見込める。また、「働き方を改善できる」というメリットを打ち出す場合、その業務範囲、工程や体制などの情報を開示することにより、「なぜ自社に転職すると働き方が改善できるのか」が打ち出しやすくなる。
  • 未経験者採用の場合、工程管理、対人折衝、リーダーシップなどのポータブルスキルや、建築・電気などの知識面での素養を持っている層をターゲットとすることで、入社から配属までのオンボーディングがスムーズに進む。育成体制、今後のキャリアパスなど、入社後のイメージがつきやすい情報を訴求することが有効だ。
  • 人材紹介のエージェントと提携しているならば、積極的に情報を提供していき協力体制を強固にしていくことがベスト。求人広告、ダイレクトリクルーティング、転職フェア、社員紹介・知人紹介など、あらゆる採用チャネルやサービスを活用し、母集団形成のための「攻めの採用姿勢」をとることがポイント。
  • 「面接は選考の場」という固まった概念に捉われず、「面接は応募者の意向醸成の場」であるという意識を持つ。面接官トレーニングや訴求すべき情報を精査し、限られた時間を有効活用できるよう環境と準備を整えていくことが求められる。また、応募者は日中の面接調整が困難なことが多く、複数社で書類選考を通過している場合がほとんどのため、業務時間外・休日を含めた柔軟な面接日程調整も、状況に応じて実施したほうが良い。
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※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。

過去のレポート

モノづくりエンジニア中途採用マーケットレポート(2023年2月発行)ページです。【中途採用をお考えの法人様へ】dodaサービスのご案内 - 採用成功への扉を開く、総合採用支援サービス

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