不動産業界中途採用マーケットレポート(2022年6月発行)

2022年6月発行
業界別マーケットレポート

不動産業界

不動産業界中途採用マーケットレポートは、dodaに登録いただいた求人と登録者から、不動産営業職および不動産専門職についての登録者動向・求人動向・採用ポイントをまとめたレポートです。

不動産営業職

ここがポイント
  • 2022年3月~5月の登録者数は、2021年12月~2022年2月対比で126%増加。登録者の増加ペースが求人数を上回る
  • 2022年3月~5月の求人数は、2021年12月~2022年2月対比110%と増加へ。アフターコロナを見据え、求人数は引き続き増加傾向
  • 採用目的を叶えるための適切な要件定義と、自社ならではの魅力の訴求がポイント

不動産営業職の登録者動向

登録者詳細
不動産営業職の登録者詳細(2022年6月)

※対象:2022年3月~5月にdodaにご登録いただいた方

2022年3月~5月の登録者数は、期末・期初のタイミングで新たに転職活動をはじめる方が増加。上期中や今年度中に転職をしたいという方の登録が多い印象である。
ハウスメーカーなどでは部材仕入れ値の高騰による業績不振・将来性の不安などを理由とした転職希望者も一定数増加。現職に勤めながら長い目で転職活動をされる方よりも短期間で早期転職を希望する方の割合が現状では高いようだ。

不動産営業職の求人動向

求人マーケット動向
不動産営業職の求人マーケット動向(2022年6月)

対象:2021年12月~2022年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

新型コロナウイルスの影響はありつつも、2021年度の求人数は増加傾向にあり、2022年4月以降もその傾向が続いている。積極的な採用活動にシフトする企業も少なくない。
これまでは経験者重視の採用が中心となっていたが、「経験者採用の苦戦」、「社内の若手〜中堅層の人材不足の深刻化」といった理由から、未経験者(ポテンシャル層)をターゲットとした求人も増加している。

不動産営業職の採用成功POINT

まず採用の目的を整理し、転職希望者の動向と競合他社の動向を加味した上で、適切な要件定義を行うことが重要である。
できれば、①即戦力にアプローチする方向と、②(これまでは採用してこなかったとしても)自社で活躍できる見込みのある未経験層へのアプローチ、という両軸で考えることが望ましい。
また、①に関しては、当該職種の経験者だからこそ気にするであろう「自社ならではの差別化された情報」の訴求が必要だ。②に関しては「どんなスキルを持っている人材が活躍できるかの見極め」と、その人材の志向性を鑑みた上で、自社に転職することへのメリットを打ち出していくことがポイントである。

不動産専門職

ここがポイント
  • 2022年3月~5月の登録者数は、2021年12月~2022年2月対比で122%増加。30代前半の登録数が増加
  • 2022年3月~5月の求人数は、2021年12月~2022年2月対比111%増加。採用ニーズがさらに高まっている状況
  • 訴求ポイントの明確化、採用手法の見極めがカギ

不動産専門職の登録者動向

登録者詳細
不動産専門職の登録者詳細(2022年6月)

※対象:2022年3月~5月にdodaにご登録いただいた方

専門職は 36歳以上の登録が安定している傾向にあるが、2022年3月~5月は31~35歳の新規登録者の割合が2021年12月~2022年2月対比で3%ほど増加。経験を活かし、早期に活躍ができる環境への転職を希望する登録者が多い。
登録者数全体は底上げされているものの、資格保有者の絶対数は伸びておらず、専門性が高い人材の獲得競争は厳しい状況にある。

不動産専門職の求人動向

求人マーケット動向
不動産専門職の求人マーケット動向(2022年6月)

対象:2021年12月~2022年5月にdodaにいただいた求人件数と登録者数。
※12月の数値を「1」とした場合の変化を表しています。

2021年4月から求人数は右肩上がりに増えている傾向にある。マンション管理やビル管理などの不動産管理業は依然として堅調なニーズがある模様。

不動産専門職の採用成功POINT

経験者採用・有資格者採用は獲得競争が激しいため、訴求ポイントをわかりやすくはっきりと言語化する必要がある。「働き方」「給与・待遇」「業界/会社の将来性」「社風/職場環境」「スキルアップ・教育体制」など、どの切り口で差別化するのかが重要だ。
有資格者の登録者は少ないため、シニア層の雇用形態切り替えや嘱託採用・定年延長など柔軟な求人形態にする企業も増えている。そのため社員紹介(リファラル採用)やスカウト型のサービス、面接を確約するアプローチ手法など、時には採用手法を広げることも必要となるだろう。
同業界・異職種の採用をする場合は、必要要件の項目にスキル・経験を明記し、職種を変えるメリットをわかりやすく伝えることが大事。スキルアップや働き方の変化など、仕事内容はもちろん環境面の変化をイメージできるようにすることが応募喚起につながるはずである。

※こちらのPDF版レポートは、経営者や人事・採用担当者の課題解決を手助けするWebメディア「d’s JOURNAL(ディーズジャーナル)」byパーソルキャリアからダウンロードできます。

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